秋田 ブナと温泉の旅

 どうしても木工から抜けきれない私ですから(笑)、下のようにテーマを決め、KAZU@あきたさんから情報を頂いて目的地、日程を絞り込みました。

 ・世界遺産 白神山地登山
 ・曲げ木家具で有名な秋田木工見学
 ・温泉の露天風呂
 ・ブナ材の入手
 ・なんといっても、ご当地の有名人 KAZU@あきたさんとお会いする事

 出発前は秋田木工さんに見学のアポイントをとったり、ブナ材の問い合わせをしたり、白神登山のガイドをお願いしたりと結構バタバタしましたが、天候にも恵まれアクシデントも無く、無事計画通り旅行する事が出来ました。以下簡単に旅行のダイジェストを紹介します。

KAZU@あきたさん宅 訪問

 6/19(日) 朝5時半に横浜を出発、東北道〜秋田道で七時間。道路はがらがらで順調、予定より1時間早く秋田南インターに到着しました。
KAZU@あきたさんに料金所まで出迎えていただき、早速お宅にお邪魔させていただきました。

  

 工房は車庫の二階に設けられ、工具類はきれいに整頓されています。BT-3Kの脇の作業台には出来上がったばかりの机とイス、そして有名なサイクロン。玄関廻りやお庭には奥さまが手をかけられたお花がいっぱいでした。
 名物のお土産、そしてテンプレート材に最適な塩ビ板もいだいてしまいました。

八森町 

 白神山地へのアクセスのよさから、初日、二日目の宿泊は八森町あきた白神温泉ホテルに決めました。山の斜面が右画像のように刈り取られていましたが、これって八森の「八」?

 

 賞をとったという料理長の作る夕食は圧巻、とても全部は食べ切れませんでした。ちなみに初日の夕食のメニューを載せておきます。今でもお腹いっぱい(笑)

水無月のお品書き

先付け    蕗とミズ
お造り    本鮪 歓八 雲丹
お鍋     河豚塩魚汁鍋
煮物     ガヤ煮付
焼物     桜マス
揚げ物    山菜天婦羅
酢の物    尊菜 カニ爪 赤貝 つぶ貝 海草麺
小鉢     栄螺つぼ焼き
御飯     鯛飯
香の物
水菓子


 ホテルから松林を抜けるとすぐ海岸、この季節にしては晴天に恵まれ、きれいな夕日が。右はJR五能線のあきた白神駅、残念ながら列車は一度も見ることが出来ませんでした。この反対側がハタハタ館。右は岩舘海岸。

  


6月20日(月) 白神山地 二つ森山登山

 午後遅くなって国道101号を青森県まで足を伸ばし、十二湖を訪れました。交通の便がいい分、観光バスが止まると関西弁があふれ、白神山地とは比べるべくもありませんでした?が、青池の深いブルーは印象的でした。右は洗壷池。

 

角館

 6月21日(水)、八森町を出発して秋田道〜国道46号経由で角館入りしました。



武家屋敷の中から青柳家、広くて所蔵品、展示品が一番多くて、商売熱心も一番? 正面は地位の高い客が来た時に使用する表玄関、そして蔵。

   

 展示は多岐にわたり、鎧、刀剣、火縄銃などの武具、什器、玩具、着物、農具、なぜか蝋管蓄音機、SPレコードととっても紹介し切れません。塗り物、桜の皮細工の家具の一部を・・・

 

 





 蝋管蓄音機の木製のラッパ










 続いては石黒家、最も歴史が古いそうです。当主がお出迎え、ごゆるりとイロリにあたっていってください。

 

 



 庭の眺め、とにかく敷地がひろーい!










 欄間に亀の透かし彫りが、漏れくる光で隣の間に影絵が・・・






  画像は上がり框ですが、廊下などのケ込みにも
 画像のような透かし彫りが。通風のためでしょうか!?










 通しホゾには楔が打ち込まれてしました。室内の木部は煤けてしまっていますが春慶塗りが施されていました。

 

 ここでもお天気は最高。木陰に入るとホッとするほどの暑さ・・・。期待していたのですが、木工的には今ひとつで拍子抜け!?

 


ブナ材をゲット  田鉄産業有限会社 

 午後遅く田沢湖に到着、有名な辰子像を見ました。このあたりはウグイが泳いでいましたが、のべつ観光バスが乗りつけ、おばちゃんの歓声にあふれていましたが・・・・  ちょっと離れると静けさを取り戻し、岸から急に水深が深くなる澄んだ湖水は神秘的?

 

 湖岸にひっそりたたずむ辰子姫神社の鳥居と社殿。こちらの方が辰子姫の情念を偲ぶにはぴったり・・・

 

子規門下 四天王といわれた 石井露月の句碑。
 

乳頭温泉

 かっては秘境だったものが、スキー場や休暇村の開発に伴い道路も整備されました。電燈が無いないという有名な「鶴の湯」は数ヶ月先まで予約でいっぱい、そこで行き止まりから1軒下の「妙の湯」に宿泊する事になりました。
 
  

 ここは濁った「金の湯」と透き通った「銀の湯」を都合七つの風呂で楽しめ、また女将さんのポリシーで、ブナの原生林に囲まれながらも若い女性も納得の洗練されたもてなしがとても快適な旅館でした。梅雨時のウイークデーにもかかわらず満室。
圧巻は川滝を見ながら入る露天風呂「妙見の湯」、混浴でさすが画像は撮れませんでしたのでこちらを参照してください。
 館内はおしゃれなインテリアでまとめられ、室内の調度品も桜の皮細工で揃えられていました。

 

 

 ちょっと散策すればブナ、ミズナラ、カエデ、ハクウンボク、アオダモ、サワグルミなど原生林に囲まれ。遊歩道にとまっていた春蝉と、枯葉と見まごう蛾!

  

湯沢市

 6月22日(水) 秋田木工の見学前の時間を利用してKAZU@あきたさんが湯沢市雄勝町の小町芍薬園を案内してくださいました。小野小町がこよなく愛したという芍薬が広い園内いっぱいに咲き乱れていましたが、それぞれ名前があるんですね(当たり前だろう! ごつん)

 

 

 上は世界三大美女の一人「小野小町」の生誕の伝説がある雄勝町の小町堂、昼時になったのでその隣にある小町園というところで名物の稲庭うどんを食べていたところ、店内に急に黄色い?歓声が上がり、なんだなんだと見回すと某国営放送局のロケ取材。

 

 打ち合わせなく飛び込んであがりこみ、話し込んで食事したりと、考えたり構えたりする暇を与えない取材がなかなか面白い番組です。が、オバちゃんのパワーに押されっぱなしだったような・・・。

 時間がきて、いよいよメイン・エベント 秋田木工の曲げ木の見学です。


秋田木工見学 

 2時間近い見学が終わって喉が渇いたので、道の駅「おがち」のレストランに入りました。 小町の旅姿「市女笠」をモチーフにデザインされた特徴ある建物が人目を引きます。がそこで休憩中のシムケンと再遭遇! 


泥湯温泉

 秋田最後の夜は、秘境 泥湯温泉の奥山旅館に宿泊。湯沢市内から車で1時間ほどの山間に数件の旅館と民宿があるだけ、それもそれぞれの源泉を持つという正真正銘の温泉です!(笑)。パンフレットに「便利なものは何もない。窓を開けて見えるものは満天の星空と手つかずの自然。それが泥湯のおもてなし・・・」と書かれていましたがまさにその通り?・・・宿泊客は地元の人が多いようでしたが、旅館の感想は大きく分かれました。

  

 夜9時も過ぎると人っ子一人いなくて、聞こえるのは谷川のせせらぎだけ。最大の収穫はなんと言っても星を見ながら入る大露天ブロ!。

 

帰途

 6月23日(木) 長いようで短かった「ブナと温泉の旅」もいよいよおしまいです。
泥湯温泉のすぐ傍にある川原毛地獄。一面硫黄に覆われ一木一草生えない・・・・ 。でも渓流には石を積んで作られた即席の露天風呂がありました。

  

 

 泥湯温泉〜秋の宮温泉〜鬼首(このあたりでブナともお別れ・・・)〜鳴子温泉を経由して古川インターから東北道に入り、帰途に着きました。


 帰宅後能代出身のイトコから電話があって満喫できたと話をしましたが、「冬の秋田に行かなければ・・・ まだまだ」と言われてしまいました(笑)。

2005 June