続・電動ブラストゲートの製作(1)

 だいぶ以前に幾つか電動・自動のものを作りましたが数が不足し市販のアルミ製、ブラ製のものを取り付けていました。しかし作業に熱中すると閉め忘れ、他の機械を使用する際に風量が落ちてしまう。また強い北風が吹くこの季節は集塵の排気口から寒気が逆流して暖房も帳消しになってしまいます。
 いまさらPICプログラマを引っ張り出すのも億劫で、それなら市販のブラストゲート(アルミ製、Leevalleytools)を使用し、一番シンプルなものを作ろうと思いました。

使用したパーツ一覧と入手先

DCギアモーター コパル社製 LG37G-183C。
http://www.nidec-copal-electronics.com/j/index.html
秋葉原のジャンク屋で以前購入したもの
定格24V ギア比不明だが1秒で約90度回るので15rpm?

集塵機動作中はシャッターが吸い寄せらるので動かすのにそこそのトルクが必要? このモーターでは電圧12Vでは途中で止まってしまう事があり15V以上は必要だった。

秋葉原の鈴商、日米商事などから通販可能のようです。
リレー

AC100V
DC24V
各1個
パナソニック電工製、破格的に低価格だが100個ロット単位で無いと出荷しないらしく小さなパーツ店には置いてない。
秋葉原 千石電商から通販で http://www.sengoku.co.jp/
マイクロスイッチ
2個
画像のようにヒンジ・レバーがついたもの。
秋葉原 秋月電子から通販。
http://akizukidenshi.com/catalog/c/cpb/
DCアダプター
24V
同上、1A程度
配線材料 ビニール線、電源ケーブルなど若干
アルミ板 15m/m幅。ジュラルミン板がいい。ホームセンターで入手可能
ユニットベース 手持ちの厚さ5m/mの塩ビ板を使用。ある程度厚み・強度があればプラ、金属板など
ねじ類 3m/mビス・ナット、平ワッシャー、スペーサーなど。画像参照
軸アダプター モーター軸にクランクを取り付けるパーツ、穴中心が多少ずれても問題は起きないのでいろいろなものが使えそう。このモーターの6m/m軸ではオーディオアンプなどのツマミなど。

制御回路はこのようにシンプル。

どういう構造かというと、下画像のようにモーター軸にスリットを入れたクランクを取り付け、これにつれてブラストゲートのシャッターが移動します。
両側の黒い部品がモーターを停止させるためのリミットスイッチで、このシャッター閉状態ではクローズ側のリミットスイッチSW2が押されていて接点はNO側、モーターに電流は流れていません。逆にオープン側のリミットスイッチSW1は押されていないので接点はNC側につながっています。
 

 木工機械の電源スイッチが入るとリレーRL1が動作しRL2が通電されモーターにかかる電圧の極性が反転、モーターがゲートを開く方向に回転していきます。そしてシャッターが開ききる少し前にクランクがオープン側のリミットSW1を押してモーターに通電が止まり停止します。モーターが少し動き出した時点でクローズ側のリミットスイッチSW2はクランクから開放されてNC側になっています。

 木工機械のスイッチが開放されるとリレーRL1も開放状態になり、モーターに印加される直流の極性が逆転、クローズ側のリミットスイッチSW2はNC側ですからクランクがこのSW2を押して電流が切れるまでシャッターを閉める方向にモーターは回転します。またこの動作の途中でオープン側のリミットスイッチSW2はNC側になります。再び木工機械の電源を入・切すれるとこれら一連の動作を繰り返します。

 調整中にモーターの回転が強制的に止められた状態になり、コイルが加熱し、このモーターでは数分で煙が出てコイルの絶縁皮膜が燃えてショートし使い物にならなくなりました。特に保護回路などはありませんのでリミットスイッチの取り付け位置は念入りに調整する必要があります。上の画像では全体の取り付けねじがあって左側のリミットスイッチが離れてしまったので、ヒンジレバーの先端にスペーサーを取り付け、クローズ停止位置でクランクに押されるようにしています。
 モーターは電源を切ってからも空転しますのでシャッターが完全に開・閉する位置より少し手前でリミットスイッチが動作するようにするといい様です。

 動作時間は約1秒。プラスチック製のブラスト・ゲートは動きが硬いものがあり、またシャッターの中央部で操作しないとシャッター板の角がひっかかかったりするものもあるでモーターのトルクは余裕があったほうがいいようです。

FEB. 2010
 

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