続・電動ブラストゲート(2)

 今回は計3個のブラストゲートを作ります。何か面白いパーツはないかと探すとどこでも手に入る模型パーツがありました  
 左はタミヤ模型のウォーム・ギア・ボックスHEです。ギアの組み合わせで4種類のギア比があり、特に554.1:1(18rpm)、1428:1(7rpm)ではクラッチ付ギアを使用するので、先のモーター焼損対策が出来、その際のトルクも約2.3Kg/cmと結構強力です。
 右は同社のラダーチェーン、ラダーのチェーン・パーツを全て繋げると90センチあまりになります。これをパーツとして実際に使用された方のお話では、プラスチックのチェーンはそこそこの強度があるという事ですのでブラストゲートの開閉にも使えそうだと見当をつけました。
 制御は同じ回路がベースですが、問題はモーターの電圧です。3Vのリレー、(DCアダプター)はあまり一般的ではなく5Vのほうが種類も多く入手も容易です。そこで回路を若干手直ししました。
下の回路図で、D1、D2、D3は100V1Aのシリコンダイオードが追加パーツですが、1個あたりの順方向電圧降下が約0.6Vで計約1.8Vになります。これで電源電圧は5Vですがモーターにかかる電圧は5V-1.8V=3.2Vとなり、模型用のモーターが使用できるようになります。(私の場合木工旋盤は200VですのでDC電源アダプター、リレーRL1は200Vです)
 

実際に出来上がったものは木工旋盤に取り付けました。旋盤のバック、下面に張っているのは青い建築養生のウレタンシートでこれだけでかなりダストの飛散が防げます。また集塵の黒いフードはホームセンターにあった花の樽型プランターです(笑)

 

 ブラストゲートは黒いプラスチック製のものですが、最初に取り付けたものは引っ掛かりが大きくてこのモーターでは止まってしまい、同じものの別の個体に付け替えました。

 

 上はコンパネ板に取り付けたメカ部分の画像です。左はブラストゲートが閉じた状態、右が開いた状態です。ゲートのシャッターを中心部で引っ張るためラダーチェーンは2本にし、アルミ板のキャリッジに穴を開けて、シャッターに取り付けたリンク棒を差し込み半フリー状態です。リミットスイッチはキャリッジの側面で動作するようにしました。



 シャッターを下から見た様子。シャッターのツバは動きの邪魔になるので画像のようにギリギリ切り落としました。


 ギア比554.1:1で開・閉時間は約2秒。第一作のギアモーターより電気が切れてからのモーターの空転時間は若干長いようなので、リミットスイッチの位置を調整しました。リミットスイッチが動作していない状態でラダーチェーンの回転が強制的に止まってしまっても、ギアのクラッチ機能(というよりトルク・りミター)が働きカチカチと空転します。

 機械的には決してしっかりしていませんが今のところチェーンが切れる事もなく動作しています。もし切れてしまってもまだチェーンのパーツは1/3残っていますので修理は簡単です。


 
FEB. 2010