アメリカWEBショッピング体験レポート


 ここでご紹介する内容は、私個人の経験ですので、あくまでもご参考ということで、ご自身の責任で
WEBショッピングをされるようお願いします。

 特にアメリカは木工の電動工具類、ジグなど種類も豊富で手に入れたいものが多数あります。
    インターネットにWEBショッピングのサイトが多数あり、価格も国内の業者経由の半額程度です。
     そこで何とか個人輸入出来ないかといろいろチャレンジしていますが、その体験談をレポート
     したいと思います。一言で言うと送料との戦い!


INDEX

1.業者を探す

2.価格の比較

3.注意点

4.賢いWEBショッピング

5.不快な体験

6.実際のレスポンス比較例

7.旅行先で商品を受け取る


1.業者を探す

http://www.toolseeker.com というサイトがあり、ジャンル、製品ごとに価格比較しています。
ここをチェックすれば、大体の価格帯がつかめます、またほとんどの登場業者にリンクも
張られているので、すぐ探す事が出来ます。
ただし、ここにはアクセサリー類、ハンドツールなど細かいものは掲載されていませんので、
こうしたアイテムは業者のホームページをチェックします。
その他このホームページのツールメーカーへのリンクからディーラーを探すことも出来ます。

Amazon、シアーズなど工具類は海外からのオーダーを受け付けないところがあります。
ここでは電源電圧などの仕様が違うこと、保証がないことをはっきり理由に書いてあります。
ということはそうでない業者は「売りっぱなし」・・・・
Amazonのユーザーレポートは参考になります。中にはFreudのプランジ・トリマーのように
100点と0点が両方ある製品があったりして、これは購入を差し控えました。

WEBのShippingの説明ページをチェックすると、インターナショナルオーダーを受けているか
どうか分かります。 価格が安かったり、そこでしか手に入らない、たとえばルーターのモーターだけ
ほしいがはっきりしなくてメールで問い合わせても、「申し訳ないが弊社は海外のオーダーを
受けていない」と返事がくるのは少なく、無視されることもしばしばです。こういうところは
まず駄目です。

海外からの注文はいきなりオンラインオーダーが出来るところと、一旦担当窓口にメールで
問い合わせるケースがあります。

カスタムカタログという便利な機能を備えた業者のWebもあります。これはWebのカタログを
チェックしていて購入しようと思う商品、後で必要になりそうな商品、ゆっくり購入を検討したい商品、
気になる商品等を登録して自分だけのカタログを作成できる機能です。毎回「あの商品は
どこにあったっけ」などとうろうろしなくて済みます。
 

2.価格の比較

toolseekerで見ると、例えば200ドル程度の電動工具で20ドルぐらい違います。
一番安い業者はアメリカ国内でも多分オーダーが多いのではないかと思いますが
その為か対応に問題がありました。この事は後でレポートします。

もう一つ考慮しなくてはならないのは送料と手数料です。手数料は業者によってまちまちですが
ある金額以上購入すると無料というところが多いようです。送料は電動工具の数Kgでも結構
コストがかかりまから、必ずメールなどで送料を問い合わせます。

よく使われるのは
Percel Post Air   航空郵便       4-7日
Surface Mail          郵便の船便      数ヶ月
Fedex Economy  航空貨物       3-5日
UPS           航空貨物      ?(経験ナシ)

等と思いますが、業者によってはFedexやUPSと契約していなくて、郵便扱いだけ、あるいは
逆の場合もあります。
送料は航空郵便とFedexを比較した場合ルーター(3,4Kgのもの)で数ドルの
違い程度と思いますが、特別契約を結んでいる業者だと安い場合もあるようです。
個人的にはどちらかというと郵便は通関に時間がかかるような気がしているのと
、以前クリスマスが重なった事もあって船便で3ヶ月もかかったことがあって印象が
良くないです。 しかしこの航空貨物は荷物が大口になると大幅に安くなるらしく
有利な場合もあるようです。私の場合ポーターケーブルのルーターキット690LRPK、
Jessemのルーターリフト、Incraのルーターガイドシステムなどで総重量からは
$240ぐらいのものが3ケ口になって結果$150程度になったようです。
どの業者でもこの扱いが可能かどうかは不明です。

(4/2付けの新聞ではヤマト運輸がUPSとの提携を徐々に解消するという記事がありました。
今度はどの国内業者が扱うようになるのでしょうか?)

この送料と商品代を足して、業者同士の比較をします。また国内の輸入業者とも
比較してどっちが得か?
Porter Cableのルーター693PKでは商品が200ドル、送料が100ドルとすると
(200+100)*130=39000円(換算レート 1ドル=130円の場合)。これ以外に通関手数料が
かかるのであんまりの国内の業者さんと違わなくなってしまいます。
しかし同じ業者から他の商品にルーターキット693PK追加した場合、その送料が約65ドル
増えただけというケースもあり、これならかなり割安になります。

 購入したいすべてのものが、あるいは安いものが1業者でそろうケースはなかなかありません。
少しでも送料を節約できるよう、時期を変えつつ、うまく業者ごとのオーダー内容をまとめるのも
「楽しい悩み?」ではないでしょうか

3.注意点

日本での製品保障はありません。また万が一故障した場合は自分で修理するか
高い輸送費が必要になります。商品にしっかりした部品リストが添付されていて、
また保守パーツなど専門業者があって、入手はしやすいようです。

電動工具の電源はアメリカの仕様は120V。多少パワーが落ちますが100Vでも全く駄目ではないし、
 必要ならステップアップトランスを使えばで解決できます。

・基本的にカタログに無い商品は扱ってくれないようです。例えば同じメーカー ポーターケーブルの
  ルーター690はあっても690LRは無い、オプションは駄目など・・・ 仕入れの問題?
  
  *Coastaltoolという業者はWEBカタログにないオプションを取り寄せてくれました。価格は平均的。 

.全て個人責任です。

4.これらの事を総合すると、賢いWEBショッピングは

 ・国内業者が扱っていないものを狙う 

 ・単品だけで買うより、同じオーダーでいくつかの商品、それも重量の軽いものと一緒に購入すると
  総合的に割安になります。あるいは友人と共同で購入するとか・・・
  細かい計算とレートは抜きにして、たとえば5インチのハンドスクリュークランプ $6を購入する場合で
  2個ではUPSの送料込みの単価が約4000円、8個にすると約2200円となりました。送料は商品の
  重量がわかればUPS、FEDEX、USPSのWEBでおおよその計算ができます。

 ・クランプやバイスなど重い金属製品は商品自体はすごく安くても送料を考えると割が合わない
  場合がある。(便利そうなものがあるんですが・・・)
  また長尺のものは重量に換算されて加算されるようですから要注意です。

 ・ホームぺージから直接オーダーしても、いったん業者から送料確認のメールなどの連絡
  があるはずです。またこの確認後でないとカードの決済もしないはずです。
  運送業者1社としか契約がないところ、郵便貨物は対応しないところ
  (理由を尋ねると、過去にトラブルが多発したといっていました)などいろいろあります。
  自分の希望に合った金額、所要期間の運送業者を選択して返答します。
  この確認をやらない業者はまず危険です。

     荷物が出荷されるとトラッキング番号の連絡がきますので、配送業者のWEBで
  この番号を入力して荷物がどこまで来ているか確認できます。

 ・通関手数料、関税、国内消費税は別途支払いが必要です。配達時に現金で支払うか
  あとで業者の銀行口座などに振り込む場合があります。金額はよほど高価なものでない限り
  心配するほどの金額にはならないと思います。
 
  ・よほど急ぐのでなければ、在庫切れ(Back ordered あるいはOut of Stock)の商品は
  入荷を待ってすべてまとめて送らせたほうが送料が節約できます。

 ・多少価格は高くても、応対がいいところ(きちんと連絡を寄こす)にしたほうが安心です。
  直ぐオーダーを出すのではなく、数箇所に問い合わせて比較してみるといいと思います。

 ・ドル換算レートに注意します。価格の張るものは円高のときに買いましょう。ただし
  決済は普通出荷日のようです  

 ・オーダー受付番号は必ず忘れずに記録しておきます。問い合わせやキャンセル、
  オーダー内容変更時などあとで必要になります。

 ・オンラインでクレジットカード番号を送るのは100%安全ではないといわれています。
  私は毎月何回かカード会社のWEBで支払い予定金額をチェックしています。
  心配でしたら電話かFAXのほうが安全です。

 ・1日限り、全商品1割引セールをやったりする業者があったり、毎月毎月目玉商品の
  ディスカウントセールがあったりしますので、業者のホームページでメールマガジン購読を
  登録しておくといいと思います。
 
 ・ルータービットなどは消耗品と考え、ほとんど価格も国内の半額以下ですから予備を購入
  しておくといいかもしれません。


セール中だけかも知れませんが、
最近のDeltaの木工機械の国内価格はアメリカ国内と
あまり違わず、個人輸入は馬鹿馬鹿しいです。
普通アメリカでの価格は国内取り扱い業者のほぼ半額ぐらいです。あとは送料との兼ね合い。
結果は送料を含めて国内価格の2/3程度がまあまあという線ではないでしょうか。これで
リスクを負うかどうかが分かれ目ですが、私個人としては楽しみの要素も大きいと思います。

インターネットで情報をいっぱい収集して、WEBショッピングをエンジョイしてください。


5.不快な経験


これまで10回以上アメリカの業者からWEBショッピングを経験しましたが、木工工具に限って
不愉快な経験をしました。

Toolseekerでもほとんどの商品で最安値の業者です。1回目はDewaltのビスケットジョインター、
ユンゲルセンのホールドダウンクランプなどと一緒にオーダーしたのですが、ホールドダウンクランプの
在庫がなく、送料を節約するため入荷するのを待って一緒に発送するようにしました。
1週間ほどして、在庫が無かったホールドダウンクランプだけを発送した、価格と送料はいくらという
メールが届きました。直ぐメールで「おかしい、他の商品と一緒に送るはずだったろう」という返事を
出しましたがなしのつぶて、結局4-5日して確かに全てのものが一緒に送られて来ましたが、
何の連絡、説明、謝罪が無い事に不快感は残りました。
そして4月中旬、この業者しか扱っていないルータービット等を手に入れたいので、Porter Cable
のルーターなどまたオーダーを出したのですが、今度は送料を連絡してくるどころか
10日たっても全くレスポンスなし

もちろんこの10日間に2回問い合わせのメールを送っています。
業をにやして、Presidentに早く処理して欲しいとメールを出してもウンでもスンでもありません。
WEBのオートレスポンスからはオーダーを受付けたメールとオーダー番号はきており
いったいどういうことになっているのやら、不安と不快が入り混じってひどく腹もたちます。
数日待ってキャンセルのメールを一方的に送り、念のためカード会社にも説明して
支払いしないよう連絡しました。このメールは念のためPresident、Intenational Support、
そして2人の担当者宛に同時に発送しました。

相当腹が立っていたので文面もそっけなく

Cancel the order #******* and let credit company not to pay!

キャンセルメールを送った翌日にはJという担当者から私のミスだったと謝罪のメールが届きました。
そしてもう一度同じオーダーをするなら送料を半額にするとも書いてありました。
経過を総合して考えると、Jという担当者の最初のオーダーでの連絡ミスにたいして、こちらから
確認した際「(荷物が2つになって)送料が無駄にならなければいいのだけれど」とやや皮肉
めいた内容を書いた事を根に持って、2回目のオーダーを恣意的に「無視」していたのではないかと
も勘ぐれます。

アメリカで暮らした事がある知人に話したところ、オーダーが殺到してパニックになっているんじゃないの
よくあることと言われてしまいました。そしてこうしたオンラインショッピングの苦情などを相談したり、
解決したりする公的機関も無いようです。どなたかご存知ありませんか?
以前グランドキャニオンに行ったとき、大勢の観光客が訪れる深い谷底へ降りていく狭い通路、
それも谷側にえぐられてひどく危なっかしいのに、手すりはおろか注意の標識さえも無いのに
驚きましたが、そう言う意味では「全て個人責任」ということのようです。

ちなみにWoodcraftRocklerなどの業者ではきちんとした対応で、こんな不快な事はありませんでした。
これは別にひいきでも何でもありません。また担当が女性のほうがきちんとしているような気がしますが
気のせいでしょうか?
 
 以前テレビのビジネス英会話講座で、アメリカから間違った商品が送られてきて、電話で発送担当係に
クレームを言っても謝罪はおろかぜんぜん埒があかないというスキットがありました。原因は営業担当の
ミスだったようで、あちらでは自分の仕事内容をきちんとしていれば、それ以外の事、社内の連絡ミスでも
感知しないことが徹底しているようです。ミスをおこした担当者本人、あるいは上司にかけあわないと
駄目だと言っていました。
 日本でしたら別のセクションのミスであっても「あー、それはご迷惑をおかけして申し訳ありません」 と
まず一言詫びるのが普通と思うのですが、全然違うようです。それが今回Presidentにもメールを
出した理由だったのですが、本人ではなく秘書が見て捨ててしまったかもしれないですし、遠い日本の
事だからと無視されたか、うまくいかなかったようです・・・。一応は”I like your company but ・・・”と
書いたのですが・・・


6.レスポンス比較


Porter Cableのルーターをオーダーした場合の、送料を含めたトータル金額の問い合わせに対する
反応ですが、全く回答ナシが3業者、これはもちろんWebで国際オーダーを扱うと書いてあるところです。
回答があったものが3業者、このうち1社はなんと二人から回答があり、一人は送料が約100ドル、
もう一人は約50ドル???
メールで済みますから、「とにかく確認」。 


7.旅行先で商品を受け取る

アメリカでは日本メーカーの工具さえ安く販売されていますが、ネックは送料です。大手の販売店に行くにしても
十分な時間があればいいのですが、とにかく広い国ですら、ホテルから半日かかったりするのもざらですし、
探すのも一苦労で、そのためだけに時間を割くのも惜しく感じます。
またオプションパーツなどはAMAZON、Searsなどが充実していますが日本からのオーダーは受けてくれません。

もしアメリカに旅行する機会があればそれをうまく活用して、手に入れることが出来ないかと思いました。

まず考えられるのは滞在先のホテル宛てに送ってもらう方法です。オーダーする際に在庫の確認、あて先に
Hotel Guest 名前 を入れてもらうようにします。配達タイミングはチェックインからチェックアウト日の
前日までの間に届くよう、キャリアのサービスを選びます。Two Days Air、One Day Airなど急行便があります。
USPSは避けたほうがいいようです。

もうひとつはUPSの Hold for Pickup という無料のサービスです。これは各地にあるUPSの
サービスステーション留めで送る方法で、到着から一週間保管してくれますので、その間にパスポートなど
本人証明書を持参して取りに行きます。あらかじめ連絡があるトラック番号もお忘れなく。
空港近くには必ずサービスステーションがありますので、レンタカーで受け取ってそのまま空港へ行く場合などは
かえって都合がいい場合もあると思います。詳しくはUPSのWEBサイトhttp://www.ups.com/content/us/en/resources/select/sending/options/hold_pickup.htmlを参照してください。

長期滞在でないと、出発前にオーダーしなければならないというリスクはありますが、双方ともうまく
いきました。ただし、買いすぎて荷物の重量がオーバーしないようご注意を!

2003 APR.