電動工具を扱う際は、事故・怪我の無い様、十分過ぎるほど注意してください。全ては
自己責任です。

ルーター・トリマーのINDEX

トリマー         シンコー    STR−600
ルーター        日立工機    M-12BA
ルーター        Porter Cable  693LRPK
ルーター        Porter Cable  690VSK
ラミネートトリマー   Porter Cable  7310
ルーターアクセサリー & ジグ
  JessEm Mast-R-Lift
  テンプレートリング
  自作ルーターテーブル
  ルーターベース
  自作ストレートガイド
  自作フェザーボード&プッシユブロック
  自作Lock Mitreビット用 Jig  
    ルーターテーブル+ストレートビットでジョインター、テーブルソー同等の加工を!
  集塵ポートの製作 
  スモール・ピース・ホルダー

トリマー シンコー STR−600

「このトリマーが無かったら多分木工を始めなかっただろう」というくらいのキー・マシンです。

新品、6ミリのストレートビットがついて3980円也で入手しました。ガイドが3種類付属し、
軽量で握り具合、取り回しも良く、初期のほとんどの作品でこのトリマーを使用しています。
先輩のホームページなどを参考にいろいろジグも作成しました。
が、いかんせんパワー不足は否めません。ホゾ堀りの時など「絶叫」のような音を出すので不評です。
またブレーキもついていないので、モーターが完全に停止するのが遅いです。
切削深さを調整/固定するプラスチック製の蝶ビスが割れてしまいましたが、幸いどこでも手に入る
鉄ビスが合いましたので、まだまだ小物の加工には現役で活躍中です。

JAN 2002


ルーター 日立工機 M-12BA


たまたま通りがかった工具屋で安かったので購入しました。国内製品で6/8/12ミリの
コレットが付属していましたが、ルータービットは1/4、1/2インチの海外製品の種類が
豊富ですのでオプションのコレットも入手しました(Made in TAIWANだった)。
Dハンドルタイプで、スイッチがハンドルにあって電源の入切りがしやすく、
透明アクリルのベースが大きいので安定しています。さすが2HPのパワーで、
1間程度の長さの角材の角のボウサジ切削を楽々とこなします。
モーター音もトりーマーと比較してかなり静かなようです。
最初大きさと、持ってみた重量で「しまった、大き過ぎるものを買ってしまった」と思いましたが 、実際に
作業をしてみると安定しているし、余裕が感じられ今では「信頼感」に変わっています。

*その後、このM-12BAは知人に譲ってしまいました。

APR. 2002


ルーター Porter Cable 693LRPK

あまりにポピュラーなルーターです。バリアブルスピードで無いこと、ビット交換時のスピンドル・ロック
がないことなどやや時代遅れの感じがしなくもありません。
しかしデファクトスタンダードとしての地位はいまだに揺ぎ無いようで、大変な数のアクセサリー・ジグ
が販売されているようです。
PKは固定ベースとプランジベースがセットになっていて買い得です。

JUNE  2002

ルーター Porter Cable 690VSK

ルーターテーブルを作成したのでもう1台ルーターを購入しました。モーターだけでよかったので
インターネットで通販会社を調べました。販売しているところは少なく、PORTER CABLEの690、7518、
DEWALTの610のモーターが単品でWEBに載ってはいましたが、問い合わせたどの業者からも
全然返事がありませんでした。アメリカ国内だけの対応でしょうか?

同じPorter Cableの方がジグなど使いまわし出来ていいだろうと思い、最近発売されたばかりの
バリアブルスピードの690VSにしました。ちょうど精密ストレートガイドが付属して(単品では
これだけで約40ドル)すごくお買い得でした。アメリカでは新製品が出ると積極的な販促のためか、
おまけをつけて販売することが多いようです。一方国内では新製品の出たてのタイミングでは
希少価値、目新しさを「えさ」にして儲けようとほとんど定価販売?が多いと思いますが、根本的に
「売り方」に対する発想が違うような気がしてなりません。



バリアブルスピードになって、手持ちで加工する時に始動時のショックが無くなり、使いやすく
なりましたが、馬力、コレットなど他の点は以前のモデルと変わっていないようです。
下の画像の赤いつまみが回転スピード調節ダイヤル、そしておまけの精密ストレートガイドです。
精密といっても直読できるわけではなく、ネジで微調整が出来るだけと思ったほうがよく、
切削するときはT型のつまみネジでしっかり固定します。



OCT 2002

ラミネートトリマー Porter Cable 7310

シンコーのトリマーはパワー不足を感じていましたし、ルーターは細かい加工に不向き
なので、この7310を購入しました。ベースもダイキャストで堅牢に出来ているようです。
コレットは1/4インチ、ジグ類はこれから製作予定です。



OCT 2002

ルーターアクセサリー & ジグ

JessEm Mast-R-Lift

アメリカで発売されたばかりのルーターライザー(リフタ)です。クランクレバーを廻してモーターを
上下し、切削深さを調整します。

裏面を見て分かるように、しっかりしたアルミダイキャストベースに、2本の長いスライドシャフトがあり、
ルーターモーターを取り付けるベースもがっちりしています。
下の画像のように、ゴム・ベルトで回転を伝えていますが、だんだんテンションが弱くなり、バック・ラッシュが
出てきました。バンドソーではないですがテンショナーをつけたい(笑)  2003 July

ベースはPorter Cableの7518用に作られていますが、オプションの3.5インチのアダプターを
使用するとPorter Cableの690シリーズ、Bosch、Dewalt等のルーターのモーターがセットできます。

リフトの四辺に見える赤い帯状の金具には六角ナットが埋め込まれていて右回しすると金具が
突き出してきます。これで天板とベースが面一になるよう調節します。
下の画像は標準付属品。Y字形のものはビットの径によって開口部のブッシング穴のサイズを
変える時に使います。
モーターベースのリングを締め付ける六角ネジのレンチが付属していなくて購入する羽目になりました。
不親切と思いますが、アメリカの家庭では皆持っているからでしょう。

 

右はベークライト製のブッシングセット(オプション)、ビットの径によって取り替えます。もう2種類ぐらいの
径のものが欲しい 2003 July

ルーターテーブルは重量があり運送代がかさむだけなので、作る事にしました。下のテンプレートは
Mast−R−Liftをはめ込む開口部を作るための物です。ルーターテーブルのベースプレート
(24mm厚のベニヤ合板)の上にこのテンプレートをセットし、ルーターに3/4インチのガイドリング、
1/2インチのストレートビットをセットして、テンプレートの内側に沿って3/8インチの深さに切削すると、
ちょうどリフトが入る溝が出来ます。そして溝の内周をジグソーでカットすると簡単にルーター台の
テーブルトップが加工できます。

 
JUNE 2002

テンプレートリング

6種類の内径/外形のリングのセットです。実際のビット切削位置の計算がちょっとややこしいですが、
一度テンプレートを作ってしまえば作業はとても楽になります。

JUNE 2002

ルーターテーブル

完成したルーターテーブルです。1200*600mm、24mm厚のベニヤ板に折りたたみワークベンチの
足を取り付けています。ルーターリフトの取り付け穴は上のテンプレートで加工しました。Tスロットは
ピクチャーレールで、プッシュブロック、フェザーボードなども自作しました。ベニヤ板は
ささくれが出来やすく、何度もとげが刺さったので天板の周囲に縁板は絶対につけたほうがいいです。
インクラのJIG ULTRAは18mm厚のランバーコアにネジ止めし、ハンドスクリュークランプでテーブルに
固定します。
 


手元にルーターのON/OFFスイッチとコンセントを取り付けました。



ルーターテーブルを下から見た画像です。長辺方向で天板の中央が0.5mm程度盛り上がっていたので
ホームセンターで入手した25mm辺の鉄アングル2本で フラットに補正しています。
ルーターベース/モーターはネジで固定していませんが、溝に収まっていることと、相当重量が
あるので動いてしまうことはありません。
このままの状態では重くてとても一人では持てないので、物置に収納するときはこのルーターベース/モーター、
インクラのジグは取り外しています。


切削の高さ、幅の微調整が簡単で、一度セッティングすれば、反復作業になる同じ部材の複数加工も
機械的に出来ることが最大のメリットで、随分能率が上がるようになりました。


AUG 2002

ルーターベース

ルーターのベースには直径が約150mmのものが付属していますが、口径の大きめのビットが使えない、
手持ちで材料の端の部分の加工の際は、ベースが半分ほどはみ出して安定が悪くなります。



左下の穴がたくさんあいているのがルーター付属のもの、左上は直径が大きく、白いアダプタで
ビット穴径を変えることが出来ます。
また透明アクリルのものは「オフセットベース」と呼ばれていますが、材料に乗る部分が大きく
ルーターが安定します。また穴をあけ木ネジで中心を固定して、円形の加工にも使えます。
フラワースタンドの天板はこれで加工しました。

OCT 2002

ストレートガイド

ポーターケーブルの690シリーズ用です。アメリカではストレートガイドはオプションになっている事が多く、
オーダーし忘れて・・・ 作成しました。
ルーターベースのスライドバー穴は径が7ミリ強ほどで、この径の金属棒はホームセンターでは
入手できませんが、幸い建築金物の連結ボルトが使えるようです。ただしインチねじです。


JUNE 2002

フェザーボード&プッシユブロック

安全にルーターテーブル作業をするために作りました。もちろん市販品がありますが、
こういうものを自分で作成して揃えていくのも楽しみの内です。この動物の頭のような形状は
あちらのホームページから拝借したもので、どこかユーモラスですが、親指をかけるという
ちゃんとした理由があるのでしょう。
本当は広葉樹の硬い素材にしたかったのですが、手持ちのパイン集成材の切端なので
材料費はただ同然です。


 


上の画像はプッシュブロックの底面で、左上は材料の角に引っ掛けてフェンスに押し付けながら
送るようになっています。ルーターでV溝を切削し、のみで丸みを取りました。
右上のプッシュブロックは底面に滑り止めのメッシュを貼り付け、後部に材料を引っ掛ける
出っ張りがあります。

下は2×4材から削りだしたものです。整形はナイフとボール盤につけたドラムサンダーでやりました。
これらは材料の幅、厚みで使い分けます。



フェザーボードの「櫛」も丸鋸台でらくらく加工出来ました。左の2つは材料を横からフェンスに、
右はフェンスに取り付けて上から押さえるものです。




AUG 2002

自作Lock Mitreビット用Jig

スピーカーボックス(1)を作成した時のことですが、初めてLock Mitreビットを使用、
これまでテーブルに材料を垂直にして加工する場合のことを特に何も考えていませんでした。
高さが余りないインクラのフェンスに沿わせて送ったので、ふらふらして安定せず
結果は思わしくありませんでした。
インクラのシステムでは、Wonder Fenceという製品があり、スプリットフェンス機能、集塵機能、
などに合わせてこんな場合のサポートバーがついています。しかし価格は決して安くはありませんし、
また材料を手持ちで送って加工するという不安定要素は解消されません。



そこで上の画像のようなジグを製作しました。材料は手持ちの21mm厚シナ・ランバーコアで、高さは約20cm、
幅は60cm、手前方向に45cmで、各直角は丹念に調整し、タイトボンドと木ネジで組み立てました。
フェンス部分はビットをクリアするため高さ約3cm、幅25cmの切り欠きがあります。
水平方向の加工時は左の画像、垂直方向の加工時は右の画像のようにクランプして、
インクラのフェンスに沿わせながらジグを送って切削します。

 

ずいぶんとゴツイものになってしまいましたが、何せ大きいので実に安定して送りが出来、
またクランプで材料をしっかり固定するので暴れもなくなりました。

2003 March

ルーターテーブル+ストレートビットで

  ジョインター、テーブルソー同等の加工を!


 普通ルーターテーブルの加工では、材料は右のフェンスに沿って送ります。
この時、加工する材料のエッジはあらかじめしっかりとストレートに加工されていなければなりません。
また材料を送るときは、しっかりとフェンスに押し付けて送らなければなりませんが、
時としてフェンスのビットの切り欠きにひっかかったりします。
ジョインターとして加工するときは、送り出し側のフェンスに薄い紙などを挟んで、その厚み分だけ
切削し、直角出し
します。こうした点は道具を手に入れさえすればすぐに出来るというものでは無く、
こつをつかむ事と慣れが必要なようでした。

下の図をごらん下さい。フェンスは材料を挟んで反対側です。この方法で切削すると
材料は(ビット中心からフェンスまでの距離)-(ストレートビットの半径)に、なおかつフェンスに平行に
加工されます。この事はテーブルソーで、幅決めの切断と同じ事です。
ただし、ビットで切削できる幅は限度がありますから、あらかじめ材料の幅に若干(数ミリ程度)切削分の余裕を
持たせて丸鋸などでカットしておく必要はあります。
テーブルサイドとフェンスとの並行度は重要ではなく、多少曲がったとしても問題ありません。
インクラなどのジグなしで、フェンスを平行に微動させるのは不可能に近いですが、このことを
逆手に取れば、フェンスの一端だけ留めておいて、もう一端を動かせば幅の微調も比較的やりやすく
出来ます。
加工幅の正確な調整は端材ででも試し切削して調整すればいいのですから、無理して平行移動させる
高価なフェンスは必要ないのではないでしょうか。
 
この方法は、近所でルーターでプラスチック加工をされているCさんの話の中で出てきて、試してみました。
実際にこの方法で加工している方はいると思いますが、本やWEBでも見たことが無かったので・・・
下の画像は実際にこの方法で加工している光景です。



アルミのスケールをサブ・フェンスにし、安全の為材料は端金などでホールドして送ります。この方法で正確な
幅決め、平行ぎめ、直角出しが一気に、何枚でも機械的に出来るようになり、箱もののようにパーツが
多い場合も大変楽になりました。

2003 March

集塵ポートの製作

 ルーター・テーブルのフェンスは INCRA ULTRA 16を使っていますが、このフェンスにはダスト・ポートが
ありません。また、フェンスなしでガイド・ベアリング付のビットで切削する際も、切りかすは散らかり放題でした。
 ビットのなるべく近くにノズルを近づけられるような構造にしようと、回転軸が破損して放たらかしになっていた
パソコン用のドキュメント・スタンドを廃物利用しました。
 現在集塵ホースは、塩ビのTVS-40というコネクタに接続するようになっています。これに合う細い集塵
ノズルは無いので、40φの塩ビパイプをガス・コンロであぶり、柔らかくなったところをバイスで扁平に
しました。

   

 これをTVS-40に差込み、スタンドに取り付けました。塩ビに直接タップねじで取り付けています。

 


スタンドのヘッドが廻るので、フェンスを使用しない作業の時は、ビットの近くに開口部を横にしてノズルをセットします。
左の画像は、幅決め/直角出しの作業ですが、切り屑が
ノズルに吸い込まれているのが分かるでしょうか?

 ノズルの径、形状がいまいちで、完全には集塵できて
いませんが(ルーター・ビットの形状によっては、ビットの
上にも切り屑が飛んでいるみたいです)、このスタイルは
他の機械にも使いまわしが出来そうです。



2003 July

スモール・ピース・ホルダー

 ガイド・ベアリング付のビットなどで、小さなパーツの縁加工などの際に、安全に切削するためのジグです。



 真ん中のスライド部分のねじを上に引くとリリースされ、すばやく移動でき、左の白いつまみを廻して
材料を咥えるのですが、惜しむらくはこのねじ部分の強度が十分でありません。マイター・ガイドもついていて
よく考えられているのですが・・・
 以前、プロのシェーパー・カッターの画像を見ていたときに、これよりはるかに堅ろうな構造のワーク・ホルダーに
材料をホールドして、手作業で、見た目直径5インチはありそうなビットで切削している画像を見たことが
あります。
 ルーターに限らず、この手のワーク・ホルダーは安全な作業の為に是非揃えておきたいものです。

2003 Aug