電動工具を扱う際は、事故・怪我の無い様、十分過ぎるほど注意してください。全ては自己責任です。


バンドソー(1) INDEX

 ここの内容は、パンドソーについて特に系統だったものではなく、私の体験をどんどん追加したものなので、
一度 The Bandsaw Bookに目を通されることをお勧めします。
「英語はどうも・・・」という方にもAtebiさんのホームページにバンドソーのセッティング、ブレードの種類や特徴、
フェンスなどの情報が掲載されています。

REXON                  BS-10K
バンドソー 安全な作業の為に
ブレード交換 そして挽き割り
ブレードガイド・ブロックを作成
Fast TracK の Resaw Fence
バンドソー・アクセサリーのリソース
バンドソー キーキー騒音の真相!
ブレードのクリーニング
ホイール・バランス調整
BS-10K 現状の騒音測定とその原因
ローワー・ホイール回りの構造とメンテナンス
誰でも出来る振動/騒音対策(1) モーター・防振ゴム
誰でも出来る騒音/振動対策(2) ベアリング・ローラー
ベアリング・ガイドの製作(1)
ベアリング・ガイドの製作(2)

ベアリング・ガイドの製作(3)
ブレード・スピード
集塵ポート、リップ・フェンスの製作
誰にでも出来る騒音/振動対策(3) 総集編
ブレード スピード(2)
バンド・ソー 交換パーツ
ブレード・ライフ
バンドソーでこんなこと(1)
マイター・ガイドの改良
曲線カットについて
微動スライド・フェンスの製作(1)
微動スライド・フェンスの製作(2-1)
微動スライド・フェンスの製作(2-2)
微動スライド・フェンスの製作(3) 完成編
バンドソーのサークル・カット・ジグ(1)
バンドソーのサークル・カット・ジグ(2) Mokkin式 失敗作
Mokkin式 完成
超簡単・お手軽 名前に偽り無し マイター・スライダー
オフセット角度表示の目盛り
バンドソーでこんなこと(2)
先端ビット交換式ドライバー
ブレードが切れた!
バンドソーのコーナー・カット・ジグ 


REXON BS-10K

 最近はインターネットのオークションで、ホームセンターでは入手できない木材を調達しています。
どちらかというと厚めの木材が多く、割安のようですが、自分が使いたい厚みに加工するには
バンドソーが必要になり、近所のホームセンターでニッキュッパッで購入しました。
(他の販売店と随分価格が違うので、問い合わせて旧モデルなどではないことを確認しました。)


ホワイトウッドの角材、24mm厚のベニヤ板で
専用の台を作成し、屋外に移動して使用するので
足にはキャスター/アジャスターが一体になったものを
つけました。
これは大和螺子のアジャストキャスター AC-FX で、
大きなペダルを踏むと約12ミリ持ち上がって2つの
アジャスターが働き、小さなペダルを踏むと
キャスターに戻る優れものです。


耐荷重も100kgと十分すぎるぐらいです。
インターネットで探した高槻市の旭商工(株)から
購入しました。(ただし2002年12月で廃品種ですので
早くしないと在庫が無くなってしまうかもしれません)

この台の下にはマキタの自動カンナを収納出来る
サイズになっています。


 BS-10Kのテーブルは約35×35cmですので、もっと長い木材が加工できるよう補助ローラーを
取り付けてあります。これはローラー・コンベアのアルミローラーのみ購入しました。
径は38φ、長さは350mm、耐荷重は30kg、軸付のもので、近所の建材屋で取り寄せてもらいましたが
1本1300円程度です。これを角材で作成したエクステンションに取り付けました。
欲を言えばバンドソーのテーブルとの間にもう一本づつローラーがほしいところです。



 私の場合は台を移動しますし、下がタイル張りでとても水平は望むべくも無いので固定せず、
作業を始める際クランプでエクステンションを台に固定する前に左右に微調整し(外側に動かすと
ローラーが持ち上がる)バンドソーのテーブルと面一になるようにしています。

集塵は、TVS-40という塩ビのコネクタ/ソケットの外径がBS-10Kの接続穴よりわずかに小さい事がわかったので、
ビニールテープを巻いてねじ込みました。このままではバンドソーの内部にかなりダストが残るので、
テーブル下のなるべくブレードに近い位置に吸い込み口を追加する必要があるようです。




安全な作業の為、左のような作業補助具を作成しました。
上はフェンスに材料を押し付けるもの、下は材料を押す為の
物です。

ストッパなどのジグ類はこれから製作する予定で、
まだ日が浅いので使用感などは後日追加します。



FEB 2003

バンドソー 安全な作業の為に

 プロのお話を聞くと、バンドソーは丸鋸やテーブルソーのようにキック・バックが無く比較的安全とはいうものの、
大怪我をする恐れがある。そういえばリソー用のブレードなどはかなり凶悪な面構えです。

 ・バンドソーはうまく使えば多用途に使える工具です。しかし独特の調整箇所、くせなどがあります。
  使用する前に取り扱い説明書や参考資料を熟読・理解する。バンドソーを使いこなしている方のところで
  実際にセッティング方法、切断作業などを見せてもらうとベスト。 
 ・ブレードのテンションはブレードの材質によって違う。たとえばTimber Wolfの一部のブレードは普通の
  スチールよりテンションは弱くして使用する。こういった情報も実際に使用する前に入手しておく。

 ・作業を始める前に材料の送り方など作業手順のイメージを浮かべて安全を確認する。
   特に切り始め、切り終わりに注意。
 ・弾みや、手が滑ったりしても体がブレードに向かってしまわないような姿勢をとる。
 
・アッパーブレードガイドは切断する高さ+10ミリぐらいにする(これはちょっと推奨値にばらつきあり)
 ・作業補助具を使い、極力ブレードに指などを近づけないようにする。
 ・強引な材料送り、切断はしない。
 ・ブレードが切れなくなってくると、勢い材料送りに力を入れてしまうようになる。ブレードのコンディションを
  ベストにしておく。
 ・ブレードの刃は結構鋭いので、取り扱う際は指など切らないよう(厚手の皮手袋をするといい)
 
 ・切断高さ調整、ブレードのテンション調整、ブレードガイドやスラスト・ベアリングの調整、切断ガイドフェンス
  の調整、クリーニングなどあらゆる場合に回転を停止させる。プラグを抜けばもっといい。
 ・(全ての人に当てはまるかどうかわかりませんが)疲れている時、体の調子が悪い時は作業は避ける。
  また夜間の作業は十分注意を!やらないほうがいい。

などのアドバイスをいただきました。
バンドソーだけでなく他の作業にも当てはまる項目が多いと思います。
 実は私も手押しカンナで、薄めの板を手で送ろうとしてふと気がつくと、材料の後ろ端にかけた小指が
定盤に当たっていて、そのまま作業したら小指を削ってしまう
ところで、ぞっとしたことがあります。
それ以来材料は必ず作業補助具で押さえ、そして送るようにしています。
 お互い怪我などが無いよう、十分注意するようにしましょう!

 
2003 June

ブレード交換 そして挽き割り

   またまた泥縄ですが、AMAZONにBandsaw Bookを注文して、  遅ればせながら
 一通り バンドソーについて勉強しました。 ブレードの選択、プーリーとブレードのアラインメント、
 ブレード・ガイドやスラスト・ベアリングのセット、 テンションの調整、フェンスなど感じたのは・・・
 丸鋸のように買ってきてすぐバリバリ切断するような 生易しい機械ではないらしい・・・
 ということでした。
 
 * The Bandsaw Book  
    Lonnie Bird (著) ペーパーバック (1999/09/01) Pub Group West (Top)

 まずBS-10Kに付属していたブレード(6TPI)では、数センチ厚の木材や、2×4材のようにやわらかい木材は、
オフセットを理解できれば特に問題なく切断、挽き割りが出来ました


 次に手元にあった断面が175×100ミリのピーラの角材の挽き割りを試みたのですが、50センチほど
切り進んだところでブレードが挟まれてしまい、ニッチもサッチもいかなくなりました。
ここで失敗@
木材を引き戻そうとしたら、ブレードがプーリーから外れてしまいました。これは厳禁でした。
木口に割れがある木材は、内部で相当な応力が働いていて割れてくる?らしく、切断しているうちに
だんだんねじれてきました。これもブレードが挟まれる原因のひとつのようです。
失敗A
よく挽き割りをしながらを打ち込んで広げ、切断しやすくするのを見ていましたので
これに習ってみたのですが、端から広げるとかえってブレードが強く挟まれてしまい全く動かなくなりました。
これは板のそりのためと思いますが、ブレードに近い部分にしないと逆効果でした。
また、モーターのパワー不足(600W)もあるのではないかと思います。


オリジナルのブレードの限界を感じたので、Vikingの1/2インチ幅3TPI(スウェーデン鋼)の
ものに交換、ブレード・ガイドなどを調整して今度はゼブラウッドの挽き割りに挑戦。
結構重量がある硬めの木材です。
挽き割り高さは約175ミリで、やはりBS-10Kのキャパシティめいっぱい。

確かに付属していたブレードよりは良く切れますが、切り進めようとすると
キーキーとうるさい
のです。
木材の送りスピードをゆっくりにしてみました変わりありません。


BS-10Kのブレード・ガイドはメタルの角ブロックで、紙一枚の厚さ(アメリカではボックス=1ドル紙幣)ぐらいの
隙間をあけて両側からブレードを挟むようになっています。多分切り進めようとすると、ブレードが押されて
少しねじれてこのガイドに当たり、それでキーキーいうのではないかと思います。
やはり何回かブレードが挟まれて立ち往生したりしながら、やっと4枚に挽き割りしましたが、
切断面はとてもとてもという結果になってしまいました。

もともとこの機械はこのような重切断用には作られていないのではないか?
それが証拠に上の切断後はモーターが触れられないくらい発熱していました。
またアルミ・ダイキャストのボディは軽量なのは良いのですが、剛性不足で回転中は
上部が少し振れているようです。
とは言いつつ、この上のグレードのバンドソーは価格も4倍以上、重量も100Kgを超え、とても
現在の作業環境では導入不可能です。

あと考えられるチューニングとしては、ブレード・ガイドを市販されているCool Blockにするか、
Carterなどのベアリング・ガイドにするか、あるいはブレードを定評あるTimber Wolf
交換するか? 納得いくまで使いこなすのにはまだまだ時間がかかりそうです。

2003 March

ブレード・ガイド・ブロックを作成

 Bandsaw Bookのブレード・ガイドの項目にはメタル・ブロック、市販のクール・ブロック、ベアリング・ガイドなど
さまざまなブレード・ガイドが紹介されています。その中にハード・ウッドで作成したガイド・ブロックも紹介
されていました。これなら簡単に試すことが出来るので、サペリの端材で作ってみました。



左の黒いものがBS-10Kについていたものです。実際に装着してみて切削時の騒音は少し減りましたが、
まだ他に原因があるようで検討中です。

この木で作ったガイド・ブロックはLawrence L'Hote氏のホームページ
http://www.wood-workers.com/users/llhote/guideblocks/guideblockspage.htm
でも紹介されていますが、1/4インチ、1/8インチなど幅の狭いブレードではボール・ベアリング・ガイドは
刃がベアリングに当たってしまうため使用できず、かといってクール・ブロックは刃は損ねませんが、
磨耗が激しくてたまったものではなく、試しにオーク、メープル、バーチなどのハードウッドで作成したそうです。
具合も良く、ただ同然の端材ですから磨耗したら端を切り捨てたり、又作成すればいいと紹介されています。
チークなど油成分を含んだ木材で作ると、すべりも良くなるかもしれないと思いました。

2003 March

FastTraK の Resaw Fence

 バンドソーの宿命?で、ブレードに対してまっすぐに材料を送っても、ドリフト(オフセット・アングル)
で、切り口がだんだん脇にそれてきます。ストレート・フェンスの場合は、ブレードの面に対してこのアングルだけ
角度をつけてセットします。しかしブレードの幅やセッティングでこのドリフトは変わりますし、あるいは
調整したつもりでも、長い材料を切断していると切り終りでずれてしまったりすることがあります。



FastTraK の Resaw Fence
画像のように、円弧状で、これは
高さが4-1/2インチのものです。
円弧の中心がブレードより
約1/4インチ前
になるよう、
ストレートフェンスのTスロットに
付属のネジで固定しています。
切断線を引く際はIncra社のT-Rule
大変便利でした。
上の大きな作業補助具で、
このフェンスに材料を押し付けながら、
もうひとつの補助具で材料を送り、
切断線上をブレードが進むよう、
材料を左右に少しずつ振りながら
切り進めます。













始めのうちは加減が分からず、
大きく外れることがありましたが、
丸鋸と比べるとずっとブロードですので
だんだんうまく挽き割りが出来るように
なりました。
画像は実際に切断したチーク(左)とゼブラウッドです。

2003 APR.







バンドソー・アクセサリーのリソース

騒音はまだ解決できていませんが、インターネットで調べた情報を掲載します。2003年4月現在

REXONの日本事務所

Japan Office  225-0025 川崎市中原区木月791  TEL 044-435-2440 FAX 044-435-2450

BS-10Kのガイド・ブロック(メタル)、スラスト・ベアリング、ベルト、プーリーなど保守パーツがあるようです。

Cool Block


BS-10Kのガイド・ブロックは8mm(5/16インチ)角です。このサイズのクール・ブロックは
Deltaの16インチ・バンドソー用としてLeeValley Toolで見つかりました。商品コード 61K89.07
http://www.leevalley.com/wood/index.asp?SID=&ccurrency=3
市販されているクール・ブロックは、柔らかいのでブレードの刃部分が擦れても痛めない、また
潤滑成分が含まれているので動きが滑らか、またネーミングどおりプレートの過熱を防ぐ
効果があると書かれています。

ベアリング・ガイド

14インチ用がスタンダードで種類が豊富です。BS-10Kに加工なしで即使えそうなものはなさそうですが、
次のものが見つかりました。バンドソーのメーカー/モデルによって当然ガイドの構造が違いますが、
メジャーなバンドソー・モデルには対応したアダプター類が用意されています。
 スラスト・ベアリングの側面がブレードに当たるタイプと、外周が当たるタイプがあります。




上の画像で左から

CARTER       http://www.carterproducts.com/
PADDOCK         http://www.paddocktool.com/
House of Tools    http://www.houseoftools.com/product/htm?pid=12793       商品コード TECBBG
KING CANADA   http://www.kingcanada.com/Products.htm?ID=174             商品コード KW-044
TOOLEX     http://www.nicks.ca/Tlx.band.html
AXMINSTER       http://www.axminster.co.uk/default.asp?part=BBULBGS     商品コード BBULBGS

 アッパー・ガイドを14インチのものに変えてしまう(14インチ用の1/2インチ角のベアリング・ブロックが
使える)という荒業にはガイド・ブラケット・パーツが販売されているようです。この他ホイール、ホイール・タイヤ、
ホイールの軸受け、ドライブ・ベルトなどのパーツもあり、バンドソーそのものを作ってしまう豪傑もいるようです。



SAWCENTER http://www.sawcenter.com/bandsaw_parts/htm

2003 APR.

バンドソー キーキー騒音の真相! 

 バンドソーを購入してから、諸先輩のホームページなどをいろいろ拝見して、切断時にキーキーいう
すさまじい騒音の原因を探したのですが、どういうわけか、この騒音に触れた記述はほとんど
見つかりませんでした。これまでこの騒音に悩まされたことがなかったのでしょうか? 

 BandSaw Bookでも、騒音の原因はブレードがメタル・ガイド・ブロックと擦れてとか、スラスト・ベアリングが
劣化してきて軽く回転しないようになったため(特にローワー側は切りカスを浴びるので早い)、
程度に軽く触れられているだけです。
Webでは  John A. Swensen氏の Refining a High-Quality Bandsaw というコラムの

Quieting a Noisy Thrust Bearing

に、スラスト・ベアリングの表面仕上げの悪さ、プレードと擦れてつく傷、回転がスムースでなくなった
りして騒音が発生するのではないかと記述されていたのを見ただけでした。

 私もこの線で検討しようと思っていましたが、偶然の機会に「のほほん木工房」の掲示板に
お邪魔するようになり、この疑問を書き込んだところ、大勢の方からレポート・アドバイスを
いただくことが出来ました。
 ブレードが切れなくなってくると騒音がひどくなるという実際の体験からのレポート、
のほほんさんに至っては、スラスト・ベアリングやブレード・ガイドがブレードに当たらないように
セッティングしてハード・ウッドを実際に挽き割るという無謀な実験までしていただきました。

硬い木材と、切れなくなってきたブレードが接触してプレートが振動し、騒音が発生する

良く切れないという点だけばかりではなく、ブレードのクオリティがいかに大事であるか
今更ですが、目からうろこでした。
柔らかいパイン材などの切断ではそれほど問題にならないようですが・・・
のほほんさん、take@mieさん、ひだおさんありがとうございました。

 交換したばかりのブレードが、余り使っていないのにすぐ切れなくなってしまうとは考えられずに、
他を疑って随分遠回りをしてしまったようです。

2003 June


ブレードのクリーニング  

 同じ掲示板で、ブレードに付着するヤニのクリーニング方法について書き込んだところ
これもすぐさま色々なレスポンスがありました。アメリカでは発泡スプレー・タイプのクリーナーが
あり、国内でもSilkyのヤニ・クリーンという商品があるようです。水分を含むものは駄目です。
 しかしのほほんさんご紹介の「雷神」という 強力ラベルはがし スプレーが松脂取りにも
使えるということで、Webショップ http://www.sonic-corp.co.jp/product/raijin.html で
購入しました。油性ですが揮発性で使い勝手もいいようです。のほほんさん、KEN BOHさん
情報ありがとうございました。

 雨で屋外作業が出来ないので、早速ブレードのクリーニング。下の画像のように、かなりヤニが
こびりついています。



のほほんさんのお手本どおり、雷神をスプレーして10分ほど放置、そして綿のぼろきれでふき取りました。

 

 左上の画像のようにブレードの背からブレードをはさみ、手前にしごくとやりやすいようです。
また、しつこいヤニはぬぐう前にもう一度雷神をスプレーするといいようでした。
きれいにクリーニングできましたが、右上の画像のように相当汚れていましたので、その分切れ味も
悪くなっていたのではないかと思います。


一部分、近所のホームセンターで販売していたハウスキャットというヤニ取り/防止スプレーも
使ってみたところこちらも良く取れましたが、これは植木ばさみなどに使うため揮発性ではなく
後でよく拭いておいたほうが良いと思います。



2003 June


*現在はどこでも手に入るヤニクリーンを使用。


ホイール・バランス調整 

 騒音の他にBS-10Kの振動/ゆれも気になっていましたので、ホイール・バランスを確認してみました。
車ではタイヤのホイールについている小さなおもりのようなもので調整していますが、これが狂っていると
ハンドルが振動したり、ふらついたりします。
 ローアー・ホイールはベルトで駆動されていますのでさておいて、アッパー・ホイールのリブにマジックで
番号をふっておいて、手で回して自然に停止する位置を確認すると、何回やっても4の位置が下にきます。
例え4が上部で一旦止まっても、逆回転して下に来てしまいます。



これはホイールの4の部分が重いためです。簡単にバランスを取る為、ガムテープで4の反対側のリムに
左下のように10円玉を貼り付けてみるとこれでは重すぎ、右下のように1円玉(2グラム)で大体のバランスが
取れるようでした。これは製品によって微妙に違うかもしれません。

 

 この状態で、ブレードを取り付けて運転し、ガイド・ポストの上部のボディに触れて確認すると動作音や
細かい振動は変わりませんが、大きなゆれは明らかに無くなっています。ブレードにゆれがあるということは
挽き肌のきれいさと関わりがありますし、せっかく小さいバンドソーの鋸しろが広がってしまうということです。
最終調整が済んだら、同じぐらいの重さの金属片をエポキシ接着剤などで接着しようと思います。
 このサイズのホイールで1円玉のバランサー、車のタイヤの場合と比較して大きいのか、小さいのか
わかりませんが、これは面倒がらずにやっておいたほうがいいのではないでしょうか。
(後で気づいたのですが、ホイールの裏面のリムに、ドリルの跡が多数ありました。メーカーでも
ホイール・バランスはとっているということですが、甘いような気がします・・・)

 
 
 
ボディとホイールの間隔もノギスで測ってたみました。
数回繰り返して、各リブの位置でコンマ数ミリの
違いでしたのでホイールのゆがみ、偏芯は
心配無いようでした。







 

今日他にも判明したのは、ホイールの軸前後方向の遊びが
結構大きく、またアッパー・ホイールの軸受け部分(ホイールの
奥に見える四角形のアルミの鋳物部分)はブレードのテンションを
調整する為上下に動かせるようになっていますが、これもかなり
遊びがあり、下の画像のようにホイールが斜めになるくらい動きます。
 

 

 

実際にブレードにテンションをかければこんなには動かないと思いますが、
ブレードとホイールのアラインメントを調整するナットを締めてもしっかり固定出来ず、
この軸受け部分を回転するブレードで押さえつけるだけではちょっと心もとない気がします。
このあたり、Deltaなど他のメーカーのバンドソーがどうなっているか気になるところで
上下には動くが、軸方向にはぶれないように改良の余地がありそうです。

 えー、私は機械やではありませんので、間違ったこと、見当違いのことを言ったりやったりしているかも
しれません。プロの方の目からみて、もし誤りがありましたら是非是非ご指摘お願いします。

2003 June

BS-10K 現状の騒音測定とその原因

 騒音対策を始める前に現状を把握する為、騒音計で測定しました。音測のサウンド・メーター SM-660という
安物で、説明書に公式の測定値としては使用しないで下さいと書かれていますので、絶対値は数dBの
狂いはあると思いますが、相対的に減少したかどうかははっきりします。

<測定状態>
・ブレード  Viking  1/2インチ幅 3TPI
・ブレード・ガイド、スラスト・ベアリング、ブレード・テンションなどを確認し、切断しない空転状態
 カバーはオープン。バンドソーの正面より距離約80cm、スイッチぐらいの高さで測定。
 聴感補正はAカーブ。(Aカーブというのは、音のレベルを人間の耳の感覚特性に似せる為の補正)
・雨が降っていて2畳ほどの玄関内での測定ですから、壁・床、天井やタイルなどの反射で、 少し大きめに
 なっていると思います。また当然個体差はあると思います







測定中の様子。メーターは75dBを
指示している。










<測定結果> 
・高速    約85dB
        約80dB    テンショナーのローラー・ガイドがベルトに当たらないようにする
・低速    約75dB            
                約73dB  テンショナーのローラー・ガイドがベルトに当たらないようにする


<主な騒音の原因の推察>
1.モーターの回転音と振動、およびそれらがボディや台などに伝わって発生する騒音
2.ホイールを駆動する山付のゴムベルトが、プーリーのつばと擦れる騒音
3.ベルトのテンショナーのローラー(次の項目参照)の回転音
4.テンショナーが振動し、それがボディに伝わって発生する騒音-のほほんさんのご指摘
5.ブレードの継ぎ目がプーリーを通過する際の騒音(ブレードの1周中2回)

などが主な発生源のようですが、ブレードのスピードを低速にすると騒音は激減します。

 また測定結果からも明らかなように、テンショナーのローラーが発生する騒音は、ガラガラという金属音で
最も気になります。




次に今手元にあるブレードによる違いも調べてみました。(高速、ローラー外し)

Viking             80dB   1/2インチ幅 3TPI 
Timber Wolf     78dB   1/2インチ幅 3TPI リソー用

とわずかですが違いがありました。これは4のブレードとプーリーとの接触時に発生する
継ぎ目の仕上げの違いと思われます。

カバーを閉じると騒音の高い成分は減少しますが、プラスチックですから振動してしまって
低い成分は増えると思います。結局、かなりうるさい機械だということが証明されてしまいました(笑)。

<参考資料>
騒音評価のひとつとして下のようなデータがあります。通常の会話状態で

50 十分了解できる 60 了解がやや困難 75 了解が困難 75以上 満足な了解ができない

2003 June


ローワー・ホイール回りの構造とメンテナンス

いじる時は万一の場合を考えて、電源プラグは必ず抜いておきましょう!



 これがBS-10Kのローワー・ホイール側です。左下に小さいモーター・プーリー、ホイール側のプーリーは
ホイールに直接取り付けられています。ホイールに貼り付けた1円玉はバランスのためです。
 前項の騒音の原因究明で脚光を浴びたテンショナーは下の画像の矢印、ベルトにある程度の張りを
与えるものです。ローラーは丸で囲んだ部分のパーツです。



画像からも分かるように、ローラーのシャフト・ロックはお粗末なプラスチック製ですし、ここの約20mm径の
ローラーは5φの軸で回りますが結構遊びがあり、これが回転するとガラガラと耳障りな騒音を発生します。

左下はホイール・タイヤのクリーニング・ブラシですが、タイヤに結構切りカスがこびりついています。

 

クリーニングも兼ねて、ローワー・ホイールも取り外しました。軸のロック・ワッシャーは専用の
工具がありますが、右上のように先端が細くなったラジオペンチで画像のように広げて取り外しました。


左は ローワー・ホイールの軸受けです。

ローワー・ホイールの裏側の隙間は掃除機の
ノズルが入らないので、めいっぱい切りカスが
残っていました。
画像の左下のたくさん開いているドリル穴は
ホイール・バランスを取るためのものだと思います。
プーリーは樹脂製で、ちょっと心もとない感じです。





ホイール・タイヤにこびりついたヤニや切りカスは雷神でクリーニング、しつこくてぼろ布に当て木して
ごしごし擦らないと取れないものもありました。爪でもいいです(笑) 最後は念のため燃料アルコールで
拭いておきました。



これらの手間を考えると、ブレードの近くに早急に吸塵口をつけたほうがよさそうです。

2003 June


誰でも出来る振動/騒音対策(1)

 大型アンテナ・タワーの昇降モーターの騒音低減にめざましい効果がありましたので、手始めに
モーターの騒音/振動の対策をしてみました。
 材料はソルボセインという制震用の高分子ゴムで、秋葉原のキムラ無線(通販OK)、渋谷の東急ハンズに
ありました。厚さは5mm 30cm角で販売されていますが、普通の黒ゴムより柔らかく、触れると
べたつくような感触があります。


 
  カッターで約3×6cmに切断、真ん中に工芸用の
 ポンチで穴を開けます。見た目が気になる方は
 モーターのベースに合わせてきれいにカットして
 下さい。
 丸いのはワッシャーの下に入れてみましたが、
 締め付けると千切れてしまって役に立ちません
 でした。





 モーターを取り外し、取り付けボルトにゴムを差し込みます。白い線はもともとのモーター/ベースの
位置を確認する為のものです。

 


 

  
 モーターを取り付けて、ナットを締めていきますが、
 一度に一箇所を締め上げるのではなく、3ケ所を
 同じぐらいずつ 締めるようにします。
 また余り締め付けすぎると、制震効果が減少
 したり、ゴムがちぎれてしまうので、ベースが
 ゴムに少し食い込む程度にしておきます。



 
 再び組み立て直してブレードを取り付け、騒音を測定してみましたが、残念ながらほとんど変化は
ありませんでした。効果としては振動は減少したようで、まだ他の部分で発生している騒音のレベルの方が
ずっと大きい
為だと思われます。
 出来ればゴムを2重に重ねるともっと効果が出ます。が、どういうわけか上の画像の、モーター軸に
取り付けられているプーリーの六角穴ボルトがえらく硬くて緩めることが出来ず、無理をすると
プーリーを壊しかねないので、その位置を調整することが出来ませんでした。
 したがってゴムの厚さだけモーター/プーリーの位置が奥に引っ込み、これ以上動くとベルトが
プーリーのつばとぶつかったり外れたりして回転に支障が出てしまいます。

2003 June

誰でも出来る騒音/振動対策(2)

万一の場合を考えて、電源プラグは必ず抜いておきましょう!

 測定の結果、BS-10Kで最も大きな騒音を出しているのが、画像のテンショナーのローラーでした。



 このうちベルトを押さえるローラーは黄銅のような金属ですが、穴が5φのシャフトより大きくてがたがあり、
横方向にも遊びがあって、ワッシャーなどは入っておらず、側面がブラケットと擦れ易くなっています。
上の画像を良く見ると穴が磨耗?して変形してしまっているようです。ローラーは直径が16ミリ 長さが25.8ミリ。

 


金属加工を依頼すればぴったりのものが出来上がりますが、
相当費用もかかるので、市販されている規格品の
ミニチュア・ベアリングを使ってみました。 
ベアリングの規格

内径が5φ、外形が20φ前後のものでは635ZZがありました。
ZZはごみなどが入らないよう両側が金属シールされています。
外径が19φ、幅が6ミリで4個並べればもともとのローラーと
同じぐらいになります。
径は少し大きめですが、大きくなるとベルトの曲がりが少なくなり、
騒音も軽減されるのではないかと考えました。
必要な交換部品は635ZZ 4個、5φの平ワッシャーが2個です。







 

 
テンション・アームはスプリングの一方をラジオ・ペンチなどで
引っ張って引き伸ばして外すと、アーム全体が簡単に
引き抜けます。かなり強力なので手が滑って怪我などしないよう
注意してください。
 ローラーの軸はプラスチックのロック・ワッシャーで
止められているだけですので隙間にカッターの刃でも入れて
少しこじればすぐ外れます。爪でもOK(笑)
これは又使いますので、壊さないように・・・




 

一方のロック・ワッシャーはシャフトにつけたまま、
シャフトをブラケットの穴に差し込みます。
そしてまず平ワッシャーを入れ、続いて1個目のベアリングを
シャフトにく゛ぐっと差し込みます。
少しシャフトがベアリングより飛び出すぐらいにすると
いいと思います。







そうして2個目、3個目とベアリングをシャフトに通し、
4個目はベアリングと平ワッシャーを重ねて、ブラケットの
反対側から見てシャフトが穴の中心に見えるように
調整しながら、板などに押し付け、シャフトがブラケットの
穴も貫通するようにします。
最後にブラケットの両端から同じ程度にシャフトが
飛び出すようにしたら、最初に外したロック・ワッシャーを
取り付けます。
後はテンショナーとスプリングを元の位置に取り付ければ
作業完了。




低速・高速にベルトをかけ換えてみると、
実際に回転するベアリングはそれぞれ
2個ずつで無駄にも思えますが、
「難しい金属加工など一切無し」
というのが今回のテーマですので・・・・













 ブレード・スピード=高速で騒音を測定すると、85dB -->79dBと減少し、ガラガラという金属がすれる
ノイズは全く無くなりました。
のほほんさん ご指摘のように、まだテンショナー全体の振動があり、
それがボディに伝わって騒音が発生しています。
 テンショナーのレバーを手で動かして、ベルトのテンションを弱くしていくとどんどん騒音は小さくなります。

 項目末尾の参考情報があったので、テンショナーのスプリングを少しずつ引き伸ばして、テンションを
弱くしてみました。方法はスプリングの両端の輪になっている部分をラジオ・ペンチなどで、ほどきます。
余り弱くしすぎると、起動時、ベルトの山がスリップしてガガッという騒音が出るようになってしまいました。
最終的に両端の輪をそれぞれ1/2周程度伸ばした状態にし、高速でも騒音は75dBまで低下しました。
低速でも67dBとかなり静かになった感じがします。

ベアリングは秋葉原の(株)日産商会で購入しました。通販もしてくれますので問い合わせてみてください。
TEL 03-3255-1831 FAX 03-3255-0835
ワッシャーはどこのホームセンターでも手に入ります。
心配な費用ですが、635ZZ が@260円 ×4個 でした。あと消費税(と送料)です。

万が一、BS-10Kに設計変更などがあったりして、そっくり当てはまらない恐れが全く無いわけでは
ありませんので、その場合はご容赦ください。ローラーのサイズを測って同じでしたら大丈夫だと思います。
ちなみに私の購入時期は2002年12月でした。

<参考> 
ゲイツ・ユニッタ・アジア株式会社
というベルト伝送装置や車のタイミング・ベルトのメーカーの
ホームページを斜め読みしているうちに、このような歯付ベルトは、回転がむらになったり、
空転したりしない限り、テンションは弱くしたほうが騒音は減少すると書かれていました。
高速側でBS-10Kのベルトのテンションはギンギンのような気がするのですが・・・

2003 June

ベアリング・ガイドの製作(1)

 これまでの対策で、総合的に騒音、振動が低減されてきましたが、肝心のブレードの動きを良くみると、
ブレードの継ぎ目の為か? プーリーの偏心の為か? 正面から見て ブレードの幅程度の横揺れがあります
これを完全に無くすためには、両側からブレードをしっかりサポートするベアリング・ガイド以外ありません。

 最初はあの有名なCarterにBS-10Kに使えそうなベアリング・ガイドはないかと問い合わせましたが
なしのつぶて、約半月ほど前にもPaddockにBS-10Kのガイド・ポスト、ガイド・ブロックの構造、サイズなど
を書いて問い合わせのFAXを送りましたが、こちらも全く返答がありません。

 画像から見ると、市販のベアリング・ガイド・ブロックはブレードがガイド・ポストの中心線を通るように
設計されているようです。また14インチより大きいバンドソーはブレード後ろのスペースが比較的大きいようです。
 BS-10Kのブレードの背面からガイド・ポストまで約30ミリしかなく、ここに収まる市販の
ベアリング・ガイド・ブロックはなさそうであること。
 その上悪いことにブレードのパス(通り道)がガイド・ポストの中心線より約5ミリほど右に寄っています
正面から見て確認してみてください。これはアダプターなどで横にずらすことは可能ですが、
ブレード後ろに余裕が無いのでは全くお話にもなりません。メーカーも相手にしないはず???

もう作るっきゃない!


 旋盤や鋳物などの技術があれば理想的なものになると思いますが、いろいろ検討した結果、
BS-10Kのブレード・ガイドの全体構造を大きく変えずにパーツを作成し、ベアリング・ガイドに変更するのが
一番簡単だという結論になりました。あとはやる気と根気?????

左が必要なパーツ類です。
(アッパー・ガイドのみ)
ベアリング   604ZZ   4個
4φ    平ワッシャー  2個
4φ×15 六角穴ネジ   2個
5φ×15 六角穴ネジ   4個
8φ×100 鉄ボルト     1個
(約70ミリに切断)
8φ 鉄ナット           1個
アルミ無垢平角棒
  15×10  約70ミリぐらい
  30×10     〃

604ZZは外形12ミリ、厚さ4ミリ、
内径4ミリのシール付ベアリングです。
@310円 日産商会で購入。試しにWEBで
ベアリング/小売で見つけた大田区内の
業者の内から5社に問い合わせたところ、
4社は小売可、ただし在庫がなく
取り寄せでした。
アルミ角棒もWEB通販で手に入ります。
ネジ、ボルトはホームセンター。


 まずベアリング・ブロックの作成です。穴あけなどは材料が長いままでやったほうが作業が楽で、
あとで所定の長さに切断します。
 まず10×15の平角棒にベアリング取付け穴は4φタップ(3.5φドリル下穴)、これをベースに取り付ける
5φ長円形穴を開けます。長円の穴はベアリングを左右に動かせるようにするためで、両端に2ケ所穴を開け、
5φの六角穴ビスが左右に自由に動くようヤスリで整形しました。



加工が済んだら金ノコで切断し、ベアリングは2個重ねて取り付けます。これでベアリングの
幅は計8ミリとなり、1/2インチ程度のブレード幅に対応できると思います。





腕が悪いので、
クローズ・アップすると
アラが丸見え・・・(笑)

普通4φの平ワッシャー
の外径は10ミリですが、
もし手に入るのなら
外径6ミリの方がベター
です。



 続いてこのベアリング・ブロックを取り付けるベースの製作です。穴を開ける時はしっかりとバイスで固定し、
始めはドリルの歯が材料にちょっと触れる程度にして、ドリルの中心が所定の位置にあるかどうか確認すると
うまくいくようです。

 

 ねじ立ては原始的なタップ・ハンドルで切りましたが、材料がアルミなので比較的すいすいといきました。
アルミは柔らかくてねじ山が馬鹿になりやすいのですが、厚みが10ミリありますので何とか使えるのではないかと
思います。あと穴のバリ(穴の周囲のギザギザした飛び出し)はしっかり取り除いておきます。
下の画像が組み立てたところです。



 スラスト・ベアリングはそのまま使うようにしています。左側のベアリング・ブロックが当たりそうなので
左側のベアリング・ブロックを画像のように少し削りました。またベースの右上側も、実装してブレード・カバーを
取り付けると当たってしまうので削る必要があります。横から見ると



 これまでと同じように、このベアリング・ガイド、スラスト・ベアリングを固定します。奥行きはぎりぎりセーフでした。

 取り付けてみると、プレート位置が少し右寄りになってしまったので穴を開け直ししなければなりませんが、
試しにまわしてみると、ブレードはきれいに一本の線になって動きます。これなら使い物になりそうだと感じました。

実装した画像、図面は最終的に調整が終わったら掲載します。

2003 June

ベアリング・ガイドの製作(2)

 アッパー・ローワーともベアリング・ガイドが出来上がりました。雨が降っていて外で作業が出来ないので
回してみただけですが、ブレードの動きはほとんどぶれがなくなりました。例外はブレードの継ぎ目で、
ここの部分でほんの少しですがふらつきます。いいブレードを使わねば!


ベアリング・ブロックとその
ベースを新たにワン・セット
作りました。
これでもまだプレートが
右に寄っているようです。
画像からは分かりませんが、
ベアリングとブレード間は
ほんのわずか遊びを
持たせています。
切断高さはもともとの
ガイドと変わりません。










ガイド・ベースの右肩を切り欠いて
ブレード・カバーに当たらないように
しました。






ローワー側は先に製作したものです。
ただしベアリング・ブロックの裏・表を逆にして、
ベアリングをを取り付け、ベアリング・ガイドが
上になるよう取り付けました。
こうすると、ガイドとガイドの間のブレードの
長さが減少し、走行がより安定すると思います。





プレートがガイド・ベアリングを通過するときに振動して「シャー」という騒音を発生します。
それほど耳障りではありませんが、こうなってくると低騒音を取るか、切断クオリティを取るかという
選択になってしまいます。もう分かりきってますけど・・・(笑)

2003 June

ベアリング・ガイドの製作(3)

 最終的に出来上がったベアリング・ガイドのパーツです。切り欠いてあるのがアッパー・ガイド用です。
ローワー側は少しだけ角を取っています。結構、調整余地があるので、このようなアマチュア的加工でも大丈夫
でしょう。セッティングの時に、プレートの刃先がベアリングに触れないよう、またブレードとベアリングの中心を
結ぶ線が直交するよう注意します。




 アッパー・ガイドと1/2インチ幅のブレードの画像。幅の狭いブレードの場合はベアリングを1個にすれば
対応できます。またもともと付属していたガイドとも簡単に取替えできるので、曲線切り用のごく細いブレードなども
OKです。(Carterの使用レポートを見ていたら、ローワー・ガイドの交換はテーブルを外さないともう大変と書いて
ありました・・・)

 

パーツの加工図面です。図面に書き忘れましたが、アッパー用の切り欠き高さは15mmです。


 
*ベアリングブロックの5φ長円穴は全体をヤスリで少し広げておくと、ベアリング・ブロックの左右調整が楽です。
*タップの下穴は、タップの説明に推奨径として書かれていたものです。そのまま揃えるのも大変なので実際は、
3.3 --> 3.5 、6.8 --> 7.0、 4.2 --> 4.0のドリル刃を使いました。推奨値より細い穴にタップを切る時は
いっぺんにお終いまでネジを切らずに、途中で戻して切りカスを取り除くようにしないと、最悪タップが
折れてしまうことがあります。逆に大きい場合は、タップをあまりゆらゆらさせるとネジ山が馬鹿になる恐れが
あるので注意してください。

 Carterのインストラクションには、ブレードとベアリングの隙間は0.02"(=約0.5mm)に調整する
書かれています。しかしホイールを廻してみると、ブレードが横揺れしていて、一体どこでセットすれば
いいの?  
って感じです(笑)。
結局、ブレードが一番右にぶれた時に右のベアリングと軽く接触するようにし、左側も同じように調整しました。
そういうわけで、空転時でも時々ブレードとベアリングが接触する感じで、この時のシャーという騒音は
大体プラス3dBぐらいでした。手でホイールを廻してみると、このために特に負荷が増えた感じはしません。
 実際に回転させてみると、アッパー・ガイドより上ではかなりブレードが横揺れしていますが、
ベアリングの下ではゆれは相当少なくなっていました。
 
 この他にもアイデアは次から次にあるのですが、これで当分の間は、BS-10Kいじりは打止め!

2003 June

ブレード・スピード

 ルーター・ビットを発売しているMCLSのWEBにはビットの簡易マニュアルがあって、ビット径、木材の軟・硬に
対応した推奨回転数範囲(大口径のビットは回転数を落とす)が掲載されています。バンドソーにもこうした
お約束事があるのかもしれない? と、調べてみました。

まずはバンドソー側から(カタログ値。SFPMはSurface feet per minute。1feet = 約0.3mで計算)

メーカー/モデル
SFPM(feet/min)
m/min
Dewalt/DW739 無段可変速
----------
300-800
Delta/28-276 14"
3000
900
Delta/28-299 14"
3000
900
Delta/28-195 10"
3000(60Hz)
2500(50Hz)
914(60Hz)
762(50Hz)
Delta/36-790       2段階変速
3000/4500
900/1350
Delta/28-206 14" 2段階変速
2500/3000
750/900
JET  12"
2750
825
JET 14"
3000
900
JET 18"
3000
900



REXON 10"  高速
1935/3040
762(50Hz)/912(60Hz)
 〃     低速
760/920 
228(50Hz)/276(60Hz)
*Delta 10"のスピードは和樽さんからレポートをいただきました。

14"クラスで900m/min位が平均的で、それより大型のものは早く、小型のものは遅いようです。

下はSuffolk Machineryのホームページからの抜粋です。最初の注目点は、ホイールの大きさで
推奨ブレード・スピードが違うことです。行き過ぎたスピードでは、回転によって生じる遠心力が
ブレードへのテンションとして働き、オーバー・テンションになる、またプレートがダメージを受けると
書かれています。
また大きな違いはありませんがブレードの幅によっても最大スピードが異なるようです。
  1. Examples of optimum Surface Feet Per Minute on vertical band saws running 1/8" to 1" wide blades. It is not considered wise to exceed these values.

    WHEEL DIAMETER

     

    S.F.P.M.

    WHEEL DIAMETER

     

    S.F.P.M.

    12"

    =

    2,800

    24"

    =

    4,000

    14"

    =

    3,300

    26"

    =

    4,000

    16"

    =

    3,800

    28"

    =

    4,000

    18"

    =

    4,000

    30"

    =

    4,000

    20"

    =

    4,000

    36"

    =

    4,000

    As you exceed the S.F.P.M. for a specific wheel diameter, you greatly increase the centrifugal force applied to the body of the blade traveling around the two wheels. This causes you to over-tension your blades in order to make them run stable. This WILL cause premature and excessive blade breakage.  There is also a minimum speed you should run a band saw blade. (EXAMPLE: Timber Wolfョ band SAW blades should not run under 2,400 S.F.P.M. and Timber Wolfョ band MILL blades should not be run under 4,000 S.F.P.M.)

  2. Example of Surface Feet Per Minute on a band mill or power feed resaw running 1" to 2" wide mill blades:

    Blade Width

    Tooth Pitch

    Gullet Depth

    S.F.P.M.

    1" & 1 シ"

    3/4"

    1/4"

    5,300

    1 シ" & 1 ス"

    7/8"

    9/32"

    5,800

    1 ス"

    1"

    5/16"

    5,800

    2"

    1"

    5/16"

    6,300

次に注目すべきは、青い文字の部分です。Timber Wolfのバンドソー・ブレードの最低スピードは2400SFPM(720m/min)と書かれています。ということはREXON  BS-10Kの低速ではかけ離れて遅いスピードに
なってしまいます。以前騒音測定の項で「低速では騒音も減少し、トルクが大きくなるので、硬い木材を
切断するのにいいかもしれない」と書きましたが、あやふやだったようで、お詫びして削除します。
また同社のシリコン・スチールのブレードは、カーボン・スチールのものより35-50%テンションを減らして
使用すると書かれていました。


Timber Wolf以外のブレードはさらに調べてみないと分かりませんが、おおよその傾向はこれで
分かるような気がします。またこれを守らないとすぐどうこうということは無いのでしょうが、メーカーが
推奨する使い方ではないようです。
ファクターとして、ブレードの素材はもとより、刃先の形状、木材の軟・硬、切断高さなどもあり、いやいや
さすがバンドソー、なかなか正体を見せてくれません(笑)。

*Bandsaw Bookには特段ブレード・スピードには触れられていません。
デファクト・スタンダード=最も普及した製品が、事実上の標準となる。
ルーターでは、Porter Cableの690シリーズがそれで、Dewalt、Boschも同じ直径のモーターになっていますし、
アクセサリー類も共通で使用できるものが多くあります。
バンドソーでは、ショップ・スタンダードはDelatの14インチではないかと思いますが、ブレードなどもそれを考慮し、
またテストもそれを使って行われていると考えられるのではないでしょうか。
ということは、無難なのはそれと同じような使い方をすること・・・・????? でしょうか?????

2003 June

集塵ポート、リップ・フェンスの製作

 BS-10Kの下部にあるダスト・ポートに集塵機を接続しただけでは、中に相当切り粉が残ります。
先日ローワー・ホイールを外してみると裏側にいっぱい、またホイール・タイヤにこびりついてしまっていて
クリーニングが大変でした。
 古い掃除機のパーツが手に入りましたので、早速ブレードのすぐ近くに集塵口をつけてみました。
曲がっているパイプの先端を斜めにカットし、のほほんさんと同じくBS-10Kのカバーに取り付けました。

 



 これは直接掃除機をつなぎますが、切粉がテーブル上に多少散らかる以外、内部にはほとんど
残らなくなりました。

 バンドソーいじりはそろそろ切り上げて製作に入りたいので、とりあえずフェンス周りは簡単に・・・。
リップ・フェンスは以前作ったものですが、クランプ無しでテーブルに固定できるようにし、フェンスの
Tスロットにストッパをつけられるようにしました。

 

 試しにほぞ取りをしましたが、リソー用の荒いブレードではバリがでてしまいました。あとは
マイター・スライダーのがたを何とかしなくてはいけません。

2003 June

誰にでも出来る騒音/振動対策(3) 総集編

 Kkappaさん和樽さんからDeltaの10”バンドソーの情報をいただき、BS-10Kと酷似していることから
思いついた方法を試してみました。最も大きな騒音の発生源である

テンショナーを使用しない --> 単一スピード化 です。

 BS-10Kの3つのモーター・ベースの取り付け穴の内、2つは長円形になっているので、モーターを
左に動かせばテンショナー無しでも、ベルトにテンションをかけられます。

@テンショナーのレバーを左に倒してベルトに当たらないようにします。このままでもいいのですが、
  この状態ではレバーの先がカバーの突起に当たって閉まらないので少し削る必要があります。
  (のほほんさん、take@mieさんからの情報です)
   テンショナーを外すには、Cワッシャーを外し、テンショナーを左右に動かしながら抜き去ります。
Aモーター・ベースの3つのナットを緩め、ベルトが張るように正面から見て左に動かします。
  ベルトを押さえて、5ミリ程度の遊びになるよう調整し、ナットを締めてモーターを固定します。
Bスピードを替える時は、ベルトを緩めて掛け替えてから、Aの方法でテンションを調整します。

*高速側にベルトをかけると、丸で囲んだスプリングを引っ掛けるポスト?がベルトに当って
しまいます。これは叩き込んであるので容易には外せず、金ノコで根元から切断してしまいました。
切断時はモーター・プーリーの歯を傷つけないよう注意してください。モーターを外した方がいいと思います。

 

 これだけで騒音・振動・ゆれに対して大きな効果があり、見違えるように静かになります。

 これまでいろいろ対策を試してみましたが、これとハード・ウッドのプレード・ガイドブロック、そしてボディの
ゆれが大きい場合はホイール・バランスをとれば、かなりの線までいけると思います。費用もほとんど
かかりません。最近、BS-10Kが好きになってきたかな・・・

注意 : 改造の結果、思わぬ不具合や、商品価値の低下、事故などがあっても、一切責任はとりかねますので
      ご自分の責任でお願いします。

 
2003 June

ブレード スピード(2)

 ブレード・スピードに関する資料を探している内に、ある事に気づきました。BS-10Kの約250m/minという低速側の
ブレード・スピードは、メタル・カット・ブレードの値です。一方、少し前にここに掲載した木工用のDeltaの可変速の
バンドソーのブレード・スピードの高・低の違いをを見ると、900/1350、750/900m/minなど、高い方に
設定されています。
 端から「木をカットする」ということしか頭に無いので、今までこの事に気づきませんでした(笑)

 ははん、BS-10Kはウッド・カット、メタル・カット両用を画策した製品??

 低速で使った場合のトラブルを探して見ました。低速が原因で起こるブレードのトラブルには
「Increase Blade Speed」あるいは「Use Higher Speed」などと解決方法が書かれているはずです。
そして1件だけありました。

画像のように、刃先がぼろぼろになるトラブルですが、金属相手ならともかく、木では硬い節でも切断
しなければあまり考えられません。

 引き続き検索する中で、ブレード・メーカーの一つであるCobraFab IndustiresのFAQに下のような画像が
ありました。

・低速では、刃先に切り取られるシロが厚い=切断面が荒れる?
・ブレードの負担が大きい=寿命が短くなる? フォーラムでも刃が鈍りやすいのではないかと書かれていました。

これ以外にも、低速ではさくさく切れないようですし、やはりメーカーの推奨スピードで切断した方がよさそうです。
(BS-10Kでは高速側)

 フィード・スピードを早くすると、ブレード・スピードを遅くしたのと同じ結果になることも想像出来ます。
また、堅い木材に対しても、ブレード・スピードを遅くするのではなく、フィード・スピードを遅くする。

ベテランの方はさっさと実行していることなんでしょう。これは・・・

 もうひとつ疑問が出てきてしまいました。購入したとき、新品のブレードは3重に折りたたまれて来ますが、
これでブレードにクセがついているのでは?
バンドソーにセットして、いきなりバリバリ切断していいものなのでしょうか?
 しばらく軽い切断で慣らし運転をする必要があるような? 無いような? 細かい事ですが・・・・・・・・・ 

2003 July 


バンド・ソー 交換パーツ

まず、Deltaのスラスト・ベアリングを交換されたKkappaさんのメールから引用させていただきました。

スラストB/Gについて
1年ほど前であったと思います。
Bladeをsetupしていた時に下部ガイドのスラスト・ベアリングが回転しなくなっているのを見つけました。
早速現物を持って、近くのベアリング専門店へ出かけたところ、以外にもミリサイズで日本製の物が
あるというので購入してきました。
サイズは、外径22ミリ、内径8ミリ、厚さ7ミリのものでした。値段は1個200-300円くらいだったと思います。
早速交換して、今まで1年ほど使っておりますが特に問題はないようです。


その他、ベルトはヴィバ ホーム龍ヶ崎店から1440円で。私はいじりまわしているうちにモーター・プーリー
山が一つ欠けてしまいました。影響は無いようですが、後々のためDOITに頼んで1840円で入手できました。
日本事務所に在庫があれば数日で手に入りますが、台湾から取り寄せになると数ヶ月かかってしまう
ようです。

2003 July

ブレード・ライフ 

 もう既に3回、Suffolk Machinaryに「ロー・スピード」で起こるトラブルについて問い合わせのメールを出しましたが
返事がありません。
 どこも購入の問い合わせにはホイホイ返事をよこすのに、それ以外となるといたって
反応が鈍く、感情的には
むかつくのですが、念の為WEB
を丹念に眺めたのですがロー・スピードについての記述はありませんでした。
但し次の記述がありました。

Two wheel machines, with smaller than 14" wheels, using 1/8" to 3/4" blades will encounter 20% to 50% less blade life. With machines 14" and larger, you will see blade life increase proportionally. You will encounter decreased blade life with any three-wheel band saw even if the wheels are larger than

2ホイールで14"未満のバンドソーでは、小さいホイールによってブレードが大きく曲がり、ストレスがかかるので
本来のブレードの寿命より20-50%低下する。ホイールの径がこれより大きくても3ホイールのものでは、やはり
寿命が短くなる。

こりゃ、スピード以前の問題かも知れませんね。
私は条件的に無理ですが、バンドソーの購入を考えている方で、置き場所とお金がある人は迷わず14”以上の
バンドソー
を買いましょう!

でも、ちょっと悲しい・・・

2003 July

バンドソーでこんなこと(1)

少し気を取り直して、久しぶりに愛機 BS-10Kを庭に引っ張り出しました。

     

 上は金ノコでカットしたテンショナーのスプリング・ポストの跡です。ベルトを高速側にしてもぶつからなく
なりました。1/2インチのブレードをつけての騒音は約72dBで、上さんいわく、「家の中にいたら何も聞こえなかった」ようなので目的は達成できたのではないかと思います。

 曲線切りが今日のテーマです。曲線切りのブレードは、以前いろいろな幅のブレードをまとめて購入しておいた
中から 3/16インチ(約4.8mm)10TPIのものです。リソー用のブレードに比べるとかわいいものです。ただし、
ブレード・スピード(2)で予測したとおり、細いブレードなのでたたみぐせが(画像中央部分)ついていました。


 
ベアリング・ガイドは使用できないので、ハード・ウッドのものを
セットし廻してみましたが、クセのための横ぶれは結構大きく、
しばらく空転させてなじませる?ようにしました










 曲線切りのテストを兼ねて、プランター・スタンドを作ります。足はお気に入りのQueen Annで、1枚の1×4材に
型紙を写し取り、必要な足の数だけ枚数を重ねて、端の不要部分を木ねじで止めてまとめました。

 

ジグソー、糸鋸でも出来る作業ですが、バンドソーのすごい?ところは最大切断高さまで板を重ねて、
一度に切断が出来、切り口も直角に近いということです。1×4材でしたら8枚程度までは一気、パーツの
ばらつきも少なくなります。
沢山積み上げると安定性が悪くなるので、その場合は材料の一番下に大きめの捨て板を一緒に固定すると
いいと思います。一番下の材料の切断面もバリが出ずきれいになります。


 

 板が柔らかい事あって、すいすいと切断できました。しかし、ドリフトもあるので、線上を切断するのは
結構難しく、切り口がカクカクしてしまっています。特に曲率が大きく変わったり、曲線が反対方向に曲がったり
する部分はかなりフィード・スピードを落としたほうがいいようでした。
ブレード幅によって切断可能なカーブ半径が変わります(The Bandsaw Bookにありました)。
 右の画像は円カットで、ジグソーよりははるかにきれいにカットできました。中心を木ねじで止めていますが、
中心の穴がいやな方はジグが発売されています。アイデアはあるのでそのうち作ろうと思っています。

 プランター・スタンドは完成したら作品画像の方に掲載します。

2003 July

マイター・ガイドの改良

マイター・ガイドはバンドソー以外に、テーブルソー、ルーターなどでも使われる大事なジグです。
要求されるのは
@角度が正確に読めること
A角度をしっかり固定できること
Bスムースにマイター・スロットをスライドし、ガタが無いこと
C必要な剛性があること

などと思いますが、BS-10Kに付属していたものは、まあまあなのはC位のもので、@はこれには
ちょっと望みすぎ、残るAとCが改良点です。

 今日も雨で外では作業が出来ないので、室内で出来る改造はうってつけです。
まず、マイター・ゲージを分解すると、角度ゲージのセンター・ピンは鉄製で、スライド・バーの穴に叩きこまれて
います。このセンター・ピンとゲージの穴がゆるゆるで、ガタがあります。
 これは、手っ取り早く、手元にあった厚さ0.2mmの銅板をセンター・ピンに巻きつけてゲージをねじ込み
ました。最初はかなり硬いのですが、しばらく廻しているうちにだんだん軽くなってきます。



あの悪名高かったテンショナーの軸受にも黄銅が使われていたように、高速で回転しない軸受けには
黄銅や真鍮などの柔らかい金属が使われていて、材料としては銅板よりこちらの方がいいでしょう。
これでマイター・ゲージのガタは無くなりました。

 スライド・バーは、前々から気になっていたのですが、こちらもガタがあります。一生懸命マイター・ゲージを
あわせてもこれでは何もなりません。
いろいろ対策方法はあるのですが、追加パーツがいらない方法でやってみました。



まず、スライド・バーに4ケ所 2.5φの長円の穴を開けます。これはベアリング・ガイドの時と同様
1ケ所につき5個ずつ隣り合った穴を開け、細い丸棒やすりで仕上げました。(またか、と言われそうですね)



そしてこれらの穴に大きいマイナス・ドライバーを差込み、
台の上でハンマーで叩いて、わずかに幅を広げます。
これをいちいち現物合わせしながら、スムースに
スライドするように繰り返します。
万一きつくてスライドしなくなってしまったら、
サンド・ペーパーで削って、調整出来ますから安心してください。
構造はちょっと違うのですが、これはINCRAの
マイター・スライダーと同じやり方です。







多分、角度の設定は補正しないといけないと思いますが、
一番基本的な機能は満足出来るようになりました。









 マイター・ガイドはもっとも商品数が多いジグではないかと思いますが、それこそ様々な工夫が凝らされています。
角度を正確にロックするためには、よく使う角度の位置には穴があいていて、ストッパー・ピンと合わせるもの、
ゲージの外周に切り込みがあって、そこにロックするものなど。
スムースにスライドさせるためには、バーにUHMW等の合成樹脂を使用したり、ローラーを組み込んだり、
バーの横にグラファイトのロック・スクリューを埋め込んで調整できるようにしたものなど・・・
この他にもフェンスや、材料のホールド方法など、あの手この手の限りで、見ているだけで楽しくなります。

2003 July

曲線カットについて

役に立ちそうな情報がDeltaのバンドソーのインストラクションにありました。



曲線をカットしていて、ブレードが次第に曲線の外側に向かってしまい
何度も少し戻してカットし直さなければならない場合は

@幅が小さいブレードに交換する
A刃のあさりの大きいブレードに交換する(切断面は粗くなる)
Bあらかじめ、画像のように補助カットしておく

ブレード交換など何らかの理由で、切断途中で材料を外したい
場合は、材料を戻すのではなく、青線のように不要部分を
切り抜ける方が安全。


幅が狭いブレードの場合は、カーターのスタビライザーが
いいような気がします。確かJunさんの Knotty Workshopで
使っておられたような・・・
画像はSTD2というモデルでブレード幅1/4"以下
New Sears 12" (91" blade) and common 9" and 10" saws. Does not fit Delta 8".
用ですが、固定バー径が5/16"(約8mm)、ホイールの前面から
ブロックの後ろまで約29mm、ホイールの溝が右にオフセット
しているので使えるかも知れません(未確認です)。
価格は定価で$69.95、保守パーツのホイールは$24.5です。
これを2個、高いなあ・・・
*アッパーガイドに1個でいいようです。


2003 July

微動スライド・フェンスの製作(1)

 和樽さんのユニーク、かつ考え抜かれた平行微動装置に刺激を受けました。バンドソーでも挽き割り、
ホゾ取りなどフェンスを微動させたい場合がありますが、これらの作業は連続して大きく移動させる必要は
ありません。ラフなフェンス・セットは微動装置をベースごと手で動かすことにし、微動装置の調整範囲は
50mm程度としました。あまり大きなものではBS-10Kのテーブルとボディの間のスペースに収まらなかったり、
カバーが開かなくなったりするのも小さくした理由です。
 手元には20φのリニアブッシュがまだ残っていますので、これと、微動調整は和樽さんのアイデアを
いただいて8φの長ねじをダブル・ナットで試してみることにしました。ベース、ブッシュ・ホルダー部分は
装置の剛性、そして狂いが少ないよう柾目のケヤキをおごりました。
 左が製作途中の画像です。大きく発想を変えたのは、オフセット調整の際微動装置ごと回転させるように
したことです。大げさな角度ですが右の画像がそのイメージです。一度オフセットを調整してしまえば、切断幅は
微動装置で簡単に変えることが出来ます。

   

2003 July

微動スライド・フェンスの製作(2-1)

オフセット調整も微調整できるようにしたため、回転部分が都合3ケ所になってしまい、ガタ無く、スムースに
回転させるための試行錯誤で時間を食ってしまいました。


 オフセット微調整部分です。
 特殊な機械部品は費用がかさむので、ミリねじ、アイボルト、
 ミニチュアベアリング、銅ワッシャー、極薄銅板、アルミ板など
 ホームセンターで手に入るものだけで作りました。
 つまみを廻して、右・左どちらでもスムースに回転します。      切断前にオフセット調整が済んだら、1/2インチの太いボルトと
 蝶ナットでしっかりと固定します。
 




下がパーツが揃った微動スライド・フェンスです。 後は、オーダーしてあるリニア・シャフトが届けばフェンスに
取り付けて完成です。(20φ 150mm 精度0.0数ミリのステンレス・高周波焼入れしたリニア・シャフトが1本350円、もっと気楽に使ってもいいのではないでしょうか?)
 
 マイター・スライダーのオフセット角度設定は、出来上がったフェンスに差し金や角度定規を当ててセットすれば
いいので簡単ですね。(BS-10Kのマイター・スライダーの角度はいいかげんなので、どっちにせよ正確な物で
角度セットする必要があります)



(クイズ)
回転部分がスムースに回転し、ガタが無いよう色々やってみました。さてどんな手をつかったのでしょうか?

2003 June

微動スライド・フェンスの製作(2-2)

 機構が分かりにくいようですので、オフセット調整つまみを廻して、右・左いっぱいオフセット角度を
つけた画像を合成してみました。回転軸を中心に、オフセット調整つまみを廻して、シャフト・ホルダーを回転させ
オフセット角度を調整します。
リニア・シャフトがつくと、スライド調整ねじでフェンスとブレードの距離を変えても、フェンスは
シャフト・ホルダーと常に平行
になり、フェンスのオフセットも設定した角度に保たれます。
フェンス、ベアリングホルダー等はまだ固定していないので動いてしまい、画像では位置関係が
正確ではありません。



2003 July

微動スライド・フェンスの製作(3)完成編

 完成した微動スライド・フェンスです。下の画像はベース(テーブル)とフェンスが平行な状態。四角い
アルミブロックはベアリング・ホルダー(いや、加工がうまくいかなくてベアリング押さえ)、フェンスのストロークは
約90mm。平行微動はステンレス8mmボルトとダブル・フランジ・ナットです。(和樽さんの平行微動装置と同じ、
ピッチは1回転1.25mm) *フェンスがカーブして見えるのはデジカメのため



 ホルダー/フェンスを右回転させてオフセットを調整するとこんな感じ。オフセット調整が済んだら
2つの蝶ナットを締め付けると回転部はびくともしなくなります。



 最初ベースは20mm厚のケヤキでしたが、そりが出てきたため35mm厚のピーラで作り直しました。
BS-10Kのテーブル・サイドに取り付けた鉄アングルとしっかり噛み合わせて固定するようになっています。
一番気にしていたのは、フェンスの剛性と、平行微動がスムースにいくかどうかでしたが、ガタも無く、
どちらも大体満足できる感じになりました。前にも書きましたが、マイター・ケージのオフセット調整は
フェンスにさしがねや角度定規を当ててセット
します。

 市販のフェンスのようにストロークを欲張らずに要所を押さえるようにしていけば、シンプルで
作りやすいようです。費用は木材は別にして3000円ぐらい。更に完璧を期すのなら、リニア・ブッシュを
ダブルにし、フェンスの微動ねじのベアリングをアンギュラ(軸圧がかかる用途用)にするといいと思います。
木と機械部品のハイブリッドで、なんとなくレトロ調? 全て金属にすると軽い感じになるんでしょう。



 副目盛り部分がガタガタの安物ノギス(10cm)があったので、突起を切断して、平行移動量の読み取り用に
しました。つまみを廻してみると確かに1回転で1.25mmです。オフセット角度のインジケーターの指針は
よくノック・ダウン家具などについてくるスパナの代用品を改造しました。これに角度目盛りがつくと、ブレードの
幅やテンションなどとオフセット角度の関係が分かるのでないかと興味があります。



(回転部分のガタを無くすいいかげんな方法-クイズの答@)

 オフセット微動つまみの軸受は8φのアイボルトですが、同じ径のボルトはガタガタ、そこでボール盤とやすりで
アイ・ボルトの幅だけボルトの山を削り、薄い銅版を巻きつけました。潤滑油をさすと、ガタ無くスムースに
回転するようになりました(下左の画像、アイ・ボルトの右側にちょっと見える)

 

(回転部分のガタを無くすいいかげんな方法-クイズの答A)

 こちらはあまりにいい加減で誰もわからなかったかも。右上の画像はリニア・ブッシュ・ホルダーの裏面と、
ベースの画像です。左の、ナットで固定された1/2”のボルトがオフセット調整の回転軸で、ホルダーの大きな
方の穴に差し込みますが、やはりガタガタ。
 そこで2液混合エポキシ・ボンド(速乾でないもの)をボルトに塗布(白っぽくなっている部分)、接着剤が
付着してはまずい部分はビニールテープを巻いて養生しました。完全に乾いてからホルダーの穴にねじ込むと、
余分な接着剤は粉になってボロボロと取れ、ガタ無く回転するようになりました。もし軸が傾いてしまったら、
もう一度塗布してサンド・ペーパーで補正するつもりでしたが、1回だけでうまくいったようです。
 どちらも本来はぴったりしたスリーブなどを入れるべきところですが・・・

(回転部分のガタを無くすいいかげんな方法-クイズの答B)

 オフセット角度指示の指針の画像の右側に写っていますが、この回転部分は8mmのアイ・ボルトを手持ちの
ベアリングでサントイッチしただけで、不恰好ですし、ずれてしまったりしました。
 ミニチュア・ベアリングのカタログを見ているうちに、フランジ(つば)付のものがあることを知り、この回転部分を
改良しました。


 
  画像は外径8φ、内径5φのもの(LF-850ZZ)で、これ2つで
 アイ・ボルトの8φの穴をサンドイッチしました。これのフランジの
 外径は9.2φです。
 ただし、非常に小さく、ベアリングの内周も薄いので、普通の
 ワッシャーでは外周とこすれてしまい回転しません。
 そこで小さなスプリングを切断し、画像のようなリングを作成
 しました、これも0.5mm程度の太さですので、市販の5φの
 ワッシャーでは隙間に挟まってしまいます。
 これは4φのワッシャの中心穴を少しずつ広げて5φちょうどに
 加工しました。



 

 この改造の結果、左の画像のようにすっきりとしましたし、
 ベアリングがずれてしまう事も無くなりました。
 フランジ付ベアリングは普通のタイプの倍ぐらいの価格と
 思いますが、このお手軽さは十分価値があると思います。
 次に考えているあるものの製作でも、このフランジ付の
 ベアリングを使用します。





 ここのところ、木工と言うより金工気味の作業が続いています。道具と言ってもボール盤とジグソー、金鋸、ヤスリ、タップとダイス程度ですが、木製では対処できない部分にちょっと金属パーツを使うとより実用的なものになります。そういえば和樽さんは家具などの金物まで自作されているんでした!

2003 July

バンドソーのサークル・カット・ジグ(1)

 一番ポピュラーと思われるのがFig.1で、市販されたり、製作例を多く見かけるものです。スライド・テーブルの
裏面にはマイター・スライダーが取り付けられ、ストッパでブレードと円の中心が整列した時スライド停止するように
なっています。その際のブレード〜円中心が切断半径になります。
 理屈上では
@マイター・スライダーを前進し、円周の接線まで直線カット ・・・ Fig.2〜Fig.3
Aテーブルにストッパが当って停止、ここから材料を回転させながら円カット ・・・ Fig.3〜Fig.4

   



 となるはずですが、ご存知のようにバンドソーにはドリフトがありますから
 Fig.2〜Fig.3の直線切り部分で茶色の点線のように円周の接線より
 外れていってしまうのではないかと思います。ということは、円切りに
 入った時点で、最初に設定した切断半径と違ってしまっています。

  あらかじめオフセットを補正するためにスライド・テーブルに角度を
 つけようとすると、ストッパの取り付けなどいろいろややこしい問題が
 起きてきます。


 それならいっそ、マイター・スライダーを使わないサークル・カッティング・ジグを作ろうと考えました。次回は
その製作例です。

2003 July

バンドソーのサークル・カット・ジグ(2) Mokkin式 失敗作

 

 
 最近は使用しなくなった初代丸鋸スライド台をばらして、  24mm厚の板のみ使用、ピクチャー・レールが埋め込んで
 あるので、切断半径の設定にはお誂え向きでした。
  建築用の帯金に5mm、3mmのタップを切って切断、
 画像のセンターピンを取り付けました。
  ロッキング・ビスで所定の切断半径に固定します。







 ジグの位置固定は、5mmアクリルで作成したマイター・スライダーをジグの裏面に取り付け、一端には
ストッパを取り付けてあります。
 少しデザイン的な事(と言うほどでもないですが)に気を取られ過ぎて、実は失敗作です。これでは
半径30cmまでしか本来の使い方が出来ませんが、予備切断をしておけば半径45cmまで使えます。

   

上右の画像は材料をセットし、切断を始める時点のジグの様子です。切断線がどうなるか考えて見てください。



 目的の円周の切断にいく時点で、ジグの回転部分が固定部分と
 合わさり、磁石のラッチでロックされます。

 
  この試作品は?を一つ抱えています。曲線だからいいかな・・・
  とも思うのですが、
  さて、この?はなんでしょう?????????
  
  ま、実際に切断してみれば分かる事ですが、日没時間切れ・・・
 

2003 July 

バンドソーのサークル・カット・ジグ(3) Mokkin式 完成

 前回の?とは、ジグの回転軸を中心とした円の接線に対して、ブレードが外側に向かう角度がついているので
うまく切断できないのでは無いかという心配でした。実際に切断して見るとやはりブレードがどんどん外側に
向かってしまいます。外観だけではいいジグは出来ない (苦笑)
 早速一部手直しし、ジグの回転の中心をピクチャー・レールの延長上、つまりブレード、切断円の中心、ジグの
回転中心が直線上に並ぶようにしました。ピクチャー・レールを少し切り詰めたので、最大切断半径は40cmに
なりました。



下が切断開始時の様子で、最初は材料をジグに固定したまま右回転しながら切断し、ジグの回転部と固定部が
合さったら材料を回転させて目的の円を切断します。ブレードの右上の黒いものがラッチの磁石です。



ジグの重心が右に寄っているので、左端をクランプで固定しました。切断半径を100mmに設定、切断したものが
下右の画像です。

 

寸法どおりに切断でき、ジグを動かして切断している軌跡と、その後材料を動かした時の軌跡がスムースに
つながっているようです。(センター・ピンの高さは3mmのねじで、もっと低く調整出来ますが、ここでは見えるように
しています)。後でピクチャーレールに沿ってスケールを貼り付けるつもりです。
 このジグに限らず何かご質問などありましたら、掲示板でもメールでもご遠慮なく。
さてっと。次なるターゲットは・・・

2003 Aug.

 

 

2003 Aug.

超簡単・お手軽 名前に偽り無し マイター・スライダー

 ちょっとヘヴィなものが続きましたので、簡単な改造です。
切断する時はやはり緊張して、どうしても力を入れがちになりますが、そのせいか、テーブルと
マイター・スライダーの裏面がこすれて傷がつき、スライドさせるとざらざらと感じるようになりました。
テーブルはアルミですから好ましくありません。


 本当はテフロンがいいのですが、高いし、入手も簡単では
 ないので、塩ビのバインダーの表紙をカッターで加工し、
 マイター・ゲージとスライダーの間に挟み込みました。
 耐久性は劣りますが、すいすいとスライドするようになります。
 もっと厚い材料で、面積を広くして、安定性を高めたい
 ところですが、センター・ピンが届かなくなってしまうので
 諦めました。


 2003 Aug.




オフセット角度表示の目盛

 微動スライド・フェンスのオフセット角表示に目盛をつけて、角度を直読出来るようにしようとしています。
子供のころ学習した三角関数、下の図で b = a×tan Θ でしたね。角度の変化が微小な場合は近似値として

 b = k×Θ   ・・・ k = 定数
 
 のように、角度と変化量が正比例するとみなせます。
 そこで中心から229mm、288mmの点で計算すると、


画像のように1度ごとの変化量がそれぞれ4mm、5mmになります。特に後者では普通のスケールを使って1mmが
0.2度の目盛として使えるので大変好都合です。
 残念ながら今回作成したものでは、回転の中心から288mmですとジグの外側になってしまいます・・・

 
  でも方法はあるもので、建築図面用の1/200、1/300、1/400・・・などの
 目盛りがついた三角柱状のスケールがあり、これを使用すれば中心から
 229mmの位置に目盛を貼り付けても 直読出来るようになります。
 このように、ちょっとした工夫でジグに十分な実用性を持たせることが
  出来るようになります。


2003 Aug.

バンドソーでこんなこと(2)

 ポケット・ホール・ジグなどのついでにLeevalley Toolにオーダーしておいたバンドソー用 サンディグ・ベルトを
使ってみました。10インチ・バンドソー用のループが72インチ、幅が5/8インチ、80/120/220番のセットで、
ドイツ製です。



 ブレード・ガイド、スラスト・ベアリングなどは全て取り外してホイールにセットしますが、ある目的があって
ブレード・ガイドは取り外しませんでした。テンションはブレードより弱め、研削中の騒音はブレードの場合より
静かです。

 

@下の画像がその理由。3/16インチの細いブレードにデコボコに削られてしまったハード・ウッドの
ブレード・ガイドの修復です。留めねじを緩めておいて、手で調整しながらエッジをきれいに削りました。
これは思わぬ拾い物でした。



A次はサークル・カットした円板の周囲の仕上げです。円板を回転させながらサンディンク゛しないと
削りムラが出来ます。画像のようにツルツルに。必要なだけ研削したらサークル・カット・ジグの可動部を
手前に動かしてベルトから外します。ジグが切断と両方兼ねられるのはなかなか!?

 

B続いて現在量産中?のプランター・スタンドの足の仕上げ。それぞれ4本ずつのセットになっていますが、
ブレード跡をきれいに研磨できました。こちらの場合はムラにならないよう、フェザー・タッチのようにベルトに
材料を当てて研削した方がいいようです。





左上の画像で、左半分が研削前、右半分が研削後です。ベルトに押しつけ過ぎると、ベルトがカーブして
垂直方向に削りムラになるので、1×4、1×6材で右上の画像のような簡単なバック・サポート・ジグを作りました。

 スピードは高速側では速すぎるようですので、低速で作業しましたが、それでも気持ちよく研削できます。
3本セットで$8、ベルトがもっと手に入り易ければ実用性は十分あると思います。

2003 Aug.

先端ビット交換式ドライバー


 BS-10Kにはブレード・ガイド・ブロック、ガイド・ベースやスラスト・ベアリングのスタッドを固定するねじ用の
六角レンチが付属していますが、これが使いにくく、特にローワー・ガイド側は狭いところにテーブル・サポートやら
があって90度程度しか廻せないので、いらいらのもとでした。
 解決方法は何のこともない先端が交換出来るドライバーセットです。これには延長アダプターもついていて
楽々と六角ねじを扱うことが出来ますので、BS-10K専用にしてしまいました。Tハンドル・タイプの六角レンチも
あります。但し、トルクが強すぎるので、締め込みはほどほどにしておきましょう。

 

2003 Aug.

ブレードが切れた!

 曲線切りに使用していた3/16インチのブレードが相次いで切れました。破断箇所はいずれも溶接部分です。
電源を入れたとたんにプツンいう感じで、理由は多分ブレード・テンションを強くしすぎていたためと思われます。
どちらのブレードもかなり使い込んでいて、2×4材でも切り口に少し焦げ跡が出来るほど切れなくなり、当然
騒音も大きくなっていました。



これは再研磨もしようが無いので、いつの日か溶接の実験台になる運命?

2003 Aug.

バンドソーのコーナー・カット・ジグ

 サークル・カット・ジグのおまけ的なものですが、直角の角を丸くコーナー・カットするためのジグです。
これはThe Art of Bandsawに載っていた画像をもとに作りました。バンドソー資料室にデータをリンクしましたが
3/16インチのブレードでは最小切断半径は5/8インチ程度、今はそんな小さな加工はちょっと無さそうなので
2cmからにしています。

 


 半径はサークル・カット・ジグのセンター・ピンとこのジグに
 開けたピン穴で設定します。
 これもジグソーで罫書きして角を一つずつ切断するのと比較
 すると、機械的に、正確に加工出来るので能率が違います。
 但し切断材料の角が直角になっていないと、きれいに丸く
 なりません。
 






2003 Aug.