バンドソー ブレード修理

 今日はWood21さんの所にお邪魔して、コンター付属のブレード溶接機で破断してしまったブレードの修理をさせて(いや、して)いただきました。
  

 お使いのコンターのホイールは約14インチ、黒いゴム・タイヤですが、木工用バンドソーのようなブレード・アラインメント調整機構は無く、ボディが堅牢なので通常のテンションで不要ということでしょうか。ブレードの周長は120インチぐらい。

  

 上右画像はブレード・ガイドです。これも木工用に多い直角ではなく斜めにサポートするようになっていました。

 そしてネック部に取り付けられているブレード溶接機です。最初に切断器で接合部をきれいにカット、そして接合部をつき合わせて電極の奥の部分(ギャップが狭い部分)に固定します。こちらのほうが距離が短いので多くの電流が流れて溶接するようです、右側の電極はスプリングで押されるようになっていて、細いブレードは弱く、太いブレードは強い力が接合部にかけられるよう調整可能になっています。電流の強さで調整するのではと想像していましたが・・・。

  

 グリーンの溶接ボタンを約4秒押すと接合部に電流が流れて真っ赤に溶け、下左のように溶接されます。それを取り外し、手前側の電極のギャップが大きい部分に固定し、赤いアニール・ボタンを数回押して焼鈍しします。すると表面が青みを帯びた色に変わります。

   

 これで溶接は終わり、肉厚になった部分や、ブレードの後ろ面をグラインダーで滑らかに仕上げます。

 

 上右は修理が済んだブレード、中にはおろしてから1時間もたたないうちに接合部が破断してしまったものもありました。一度は挑戦してみましたが、溶接前の接合部を付き合わせる力が大き過ぎると溶けすぎでバリが出来てしまったり、ブレードのチップを削ってしまわないようにグラインダーで仕上げる際など、経験が必要な作業でした。溶接機があればコイル巻きでブレードを購入して、1本あたりの価格はずっと低下しますが、アマチュアが20m一巻き買っても使いきれるかどうか(笑)

 そして一コーナーには皆さんが気になるBT-3Kが。最近購入されたばかりというINCRAのLSポジショナー、マイター・ゲージなどが装着され、もはやBT-3900と言ってもいいくらいの進化を遂げています。LSポジショナーの機構はとても巧妙で、どこかで応用できないものかと密かに・・・。マイター・ゲージは切り込みがあり簡単にセットが出来、副尺もあるので0.1度まで追い込み可能なようでした。

 

 

 そして新製品のボックス・クランプ。この構造も大変興味をそそられました。

 Wood21さんには、今日はお休みのところお時間を割いていただき、貴重な体験をさせていただくことが出来ました。大変有難うございました。

2005 July